カイロジャーナル・ドットコム

カイロプラクティック臨床報告会、10月スタート!
牽引役の大陰幸生、山﨑美佳両DCが特別寄稿

カイロプラクティック臨床報告会、10月スタート!牽引役の大陰幸生、山﨑美佳両DCが特別寄稿

 126回目のカイロプラクティックの誕生日(カイロデー)に、アメリカから日本に向け岡井健DCによるオンラインの記念イベントが開催された。その興奮冷めやらぬイベント直後、今度はカイロプラクティック・クラブ主催「あなたのケーススタディを聴かせて!」というイベントが始まることを、本ドットコムで伝えた。

 実はこのプロジェクトは8月にスタートし、即座にあとは開催を待つだけという段階に入っていたが、カイロデーのイベントの邪魔をしないようにと、募集時期を遅らせて周知活動をスタートしてくれたのである。その配慮に感謝し、本ドットコムでも募集のお手伝いさせていただいたという次第である。

 開催まで20日足らずという、かなり厳しい募集日程だったが、同プロジェクトのリーダー、大陰幸生DCをはじめ、推進役の佐藤(須田)智子、山﨑美佳の両女性DCら数人のチームの頑張りで、当日(10月10日)は50人近い参加者を集め、発表されたケーススタディも興味深いものばかりで、主催者側も参加者も大いに満足のイベントとなった。

 グループLINEを利用した頻繁なミーティングで、第1回の開催前から既に第2回の日程、発表者も決まっていて、「あなたのケーススタディを聴かせて!」はそのまま、「カイロプラクティック臨床報告会」という名称で、できるだけ長く活動していこうとしている。今後は2か月に一度、1時間程度、発表者も3人程度で、できるだけ多くの人が参加しやすいであろう、平日の昼休みを利用した時間帯の開催を決めている。

 第1回を終え、12月2日の第2回に向け、推進役を務めている大陰、山﨑両DCに、それぞれのこのプロジェクトにかける想いを寄稿してもらったので、これを紹介する。

カイロプラクティック・クラブ事務局
chiro-club@sci-news.co.jp

「カイロプラクティック臨床報告会」に参加、そして発表しよう!

大陰 幸生 カイロプラクティック臨床報告会は、カイロプラクターによるカイロプラクティックのケーススタディ(事例研究)です。臨床には「診察、治療」とともに「現場」という意味があります。痛みや症状を患っている人だけでなく、健康な人にも効果があるカイロプラクティック。症例だけでなく「現場」であった事例、例えば、役職や年収が上がった、成績やパフォーマンスが良くなった、子宝に恵まれた話なども興味深いですね。

 私が学生のときに参加したたくさんのセミナーでは、多くの先生や先輩が当たり前のように「カイロプラクティックの話」をしてくれました。西洋医学的にあり得ないことでもカイロプラクティックではあり得る、その大小さまざまな奇跡の話は単なる症例だけにとどまりませんでした。アジャストメントによって呼び起こされたイネイトの力で、多くの人生が変わった話は驚きと感動、そしてカイロプラクティックに確信を与え、私の意識を変えていきました。

 本報告会の発端は今年6、7、8月に参加メンバーを変えて行われた、岡井健DCと科学新聞社の斎藤信次顧問を交えたZoomミーティングです。

テーマは下記の3つ。
(1)カイロプラクティックを初めて受ける人にサブラクセーションを1~2分で簡潔に説明する
(2)カイロプラクティックをより良いものにするには
(3)若いカイロプラクターを増やすには

 毎回、業界を活性化し、個々のレベルを底上げするための様々なアイデアが出ました。その中で佐藤智子DCから「皆のケーススタディを聞きたい」という提案があり、「いいですねぇー やりましょう! いつやる? スピーカーは?」と、その場でスピーカーと開催日時が決りました。

 それから約2か月後の10月10日に行われた第1回目のスピーカーは、今回のきっかけになる発言をした佐藤智子DCをトップバッターに、スピーチ順に今増心堂、中村貴博、森恭子、大陰幸生DCの5人。赤ちゃんの向き癖と頭の形、ハイハイが上手くできない赤ちゃん、うつ、起立性調節障害、逆子、腰椎側弯、何年も動かなかった腕が動いたなど、様々な臨床報告があり、とても良い学びの場でした。今後の改善点もありましたが、参加人数は50名弱、内容、進行ともに大成功と言って良いでしょう。

 主催のカイロプラクティック・クラブは、所属や経歴に関係なく、カイロプラクティックを愛する人々が集う会です。会費や会則などはなく、目的はカイロプラクティックの普及と発展、横のつながりと個々のレベルアップです。

 本報告会の趣旨は「楽しく、気楽に、学びになる。参加者が当事者意識を持って皆で創り上げる」。所属団体、テクニック、経験、経歴などにとらわれず、多くのカイロプラクターがつながれる場です。日本ではあまり学ぶ機会のないケーススタディ。経験豊富な先生方には後進に伝えていただきたいし、学生や新卒など経験の少ない先生方は話を聴いて「カイロプラクティックの力」を知って欲しいと思います。カイロプラクティックに疑問を持つ人、好きな人、もっと学びたい人たちも大歓迎です。日本中のカイロプラクターを巻き込んで回数を重ねていきましょう!

 次回からの開催時間は、子育て中の人も参加しやすい時間帯ということで、平日ランチタイムの1時間になりました。各スピーカーの持ち時間は発表と質疑応答を含めて15分。2か月に一度、Zoomで行います。次回の開催日時やスピーカーなどの詳細はFacebookで「カイロプラクティック臨床報告会」と検索してください。次回の予定やスピーカーへの質問などもここで受け付けています。

 私が知る限り、人類史上最も優れたヒーリングアートであるカイロプラクティック。この世にはカイロプラクターがアジャストした人数分の臨床事例があります。その経験をシェアしたい人はスピーカーとして、話を聴きたい人は参加者としてつながってもらいたいです。「サブラクセーション、アジャストメント、イネイトインテリジェンス」という、シンプルでパワフルなカイロプラクティックの奥深さの一端を知ることができると思いますよ。

 既にお気づきの方も多いと思いますが、日本のカイロプラクターは絶滅危惧種です。現状、日本にカイロプラクティックを学べる学校はほとんどないので、業界は少子高齢化が猛スピードで進行中です。今20代の人が引退する数十年後、日本にカイロプラクティックは残っているでしょうか? 哲学、科学、芸術は一度途絶えてしまえば、復活させることは容易ではありません。

 実際に会って、体感して、感動し、学んだ体験を伝えていく。それは人と人とのつながりです。誰かがやるからいいやではなく、一人ひとりが当事者意識を持ち、考え、行動する。それは小さな力かもしれませんが無力ではありません。われわれのレベルが上がるほど、受ける人たちの助けになります。結果的にカイロプラクターがさらに魅力的になり、なりたい人が増えれば、新たに学ぶ場ができ、次世代に伝わっていくことでしょう。


大陰 幸生(おおかげ さちお)DC
2002年 米国Life Chiropractic College West ドクター・オブ・カイロプラクティック課程卒
カイロプラクティック・センター Cafe of Life Tokyo 院長

「第1回 カイロプラクティック臨床報告会」を終えて、そして、これから!

山﨑 美佳
 2021年10月10日、「第1回 カイロプラクティック臨床報告会」が開催されました。今回、企画の立ち上げに携わり、司会を務めました。その背景を知っていただくことで、カイロプラクターの皆さんが経歴に関係なく気軽に参加してくださると良いな、とこの寄稿の依頼を受けました。生まれたばかりの臨床報告会を一緒に盛り上げていきませんか?

 そもそもの始まりは、2021年9月11日(日本時間12日)、高名なカイロプラクターPasquale J Cerasoli (1911.9.11-2010.3.1) のお誕生日に開催されたCell-F Center Meetingへのオンライン参加でした。ニューヨーク州ブルックリンのPasqualeのオフィスでは、毎週木曜日の夜にカイロプラクターやカイロプラクティックに興味ある一般の方々が集い、カイロプラクティックについて語り合う時間を共有していました。

 私はCell-F Centerには行ったことがなく、今回大陰幸生DCからお誘いがあり、Zoom越しではありましたが、初めてミーティングに参加しました。参加者は10数名いたでしょうか。どのような集まりで何をするのかも良くわからず参加した私でしたが、薄々何か英語で話さなくてはいけないだろうと心の準備をしていました。

 「では皆さん、1人3分ずつ、カイロプラクティックについて語ってください」とのこと。手を挙げて話し始めた方の声を聞きながら、頭の中では自分の英語力で話せることは何かを一生懸命考えていました。数名が発表を終えた後に、思い切って手を挙げ、なぜ私がカイロプラクターになったか、カイロプラクターになって日々どんなことを体験し感じているか、を発表しました。参加者の皆さんは拙い英語を一生懸命聴いてくださり、細胞科学の研究者からカイロプラクターに転向した私の経歴が珍しいこともあり、何人か質問もしてくださいました。

 その後、大陰DCの番となり、話の最後に「日本でこのようなミーティングの開催を計画している」と言われたのです。これが、今回の臨床報告会の構想を初めて聞いた瞬間でした。

 コロナ禍でZoom開催となり、国を超えて、今まで繋がりのなかったメンバーが「カイロプラクティック」という共通項のみで言葉を交わし合い、心を通わせ、エネルギーをもらって、それぞれの生活に持ち帰る。こんな場が日本にもあったら、もっと横の繋がりが広がって、カイロプラクティックの恩恵を受けられる人が増え、カイロプラクターになって良かったと思う人が増えるのではないか。先頭に立つのは苦手だけれど、裏方や物事の進行管理なら得意、私がお役に立てることがあれば、と複数のメンバーとたくさんのメッセージのやりとりを経て、第1回開催までこぎつけました。

 フタを開けてみれば、第1回は40名以上の参加者。スピーカーの皆さんが話してくださった症例がとても興味深く、司会者として心配だった質疑応答の時間も質問が次々と出て、時間もぴったり2時間に収めることができ、内容の濃い第1回となりました。

 スピーカー1番手の佐藤智子DCからは赤ちゃんのハイハイの左右差に関して動画付きの劇的な改善例、2番手の今増心堂さんからはアジャストをしすぎないことの重要性が身に染みる症例について、3番手の中村貴博さんからは乳児の向き癖と頭の形の改善例について、4番手の森恭子さんからはストレス過多で生きることに悩んで固く閉じてしまった方が徐々に開放されていった症例について、5番手の大陰幸生DCからはミッショントリップでの感動的な経験や腰椎の強い弯曲が改善した症例、逆子の妊婦さんの症例などのお話がありました。

 カイロプラクティックの奇跡の寄せ集めなら聞かなくてもいいや、と思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、実際のところは、この様なクライアントさんのこの対応に悩み、こう考えて、この様にやってみたら、こう変わっていった、という貴重な症例の数々で、明日からすぐ参考にできる知識が盛りだくさんでした。質疑応答の中で、この様な例もある、こういったアプローチはどうか、という意見交換もありました。

 今回は日曜日の夕方、5名の発表で2時間、という大きなイベントの形を取りましたが、今後は息長く続けていけるように、平日のお昼休み、2ヶ月に1回、3名の発表で1時間に収まる形で継続していく予定です。

 第2回は12月2日(木)12:30-13:30。お昼ですからランチを食べながらの参加も歓迎です。もちろん無料、Zoom開催です。スピーカーは、髙井富士緒さん、森本晃司さん、そして私、山﨑美佳の3名です。2回目がどんな会になるのか、今から楽しみです。3回目のスピーカーも現在決まりつつあります。

 第1回開催までは、ソウルナイトや大陰DCの縁で集った仲間のLINEグループで構想を練り上げましたが、今後の運営はあなたも参加できます。新たな案も歓迎です。想いがある方はぜひ名乗りをあげてください。

 もちろん、スピーカーや聴き手としての参加も大歓迎です。スピーカーは成功例を話す必要はなく、参加者から智恵をもらう場としての活用もありです。FBグループ「カイロプラクティック臨床報告会」にアクセスしてください。情報発信していきます。

 経歴や経験、知り合いがいるかなどは関係なく、カイロプラクティックが好き、もっと深く理解したい、より良いアジャストメントを届けたい、仲間と繋がりたい、という方はどしどしご参加ください。お待ちしています。


山﨑 美佳(やまざき はるか)DC, CACCP, PhD
2015年 米国Life Universityドクター・オブ・カイロプラクティック課程卒
きっず&ふぁみりーカイロプラクティック三田 院長
https://kiffami.com/

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