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代替療法の世界 第24回 「もどきの正体」カイロプラクターのための栄養学 第2期 その2

代替療法の世界 第24回 「もどきの正体」カイロプラクターのための栄養学 第2期 その2

「もどき」の意味は?

 デスノートという漫画がある。大まかなあらすじは、死神が人間界に落としたノートに人の名前を書くと、その書かれた人が死亡するという設定。そのノートを手に入れた人たちによってストーリーが展開されるという話である。鬼才・竹熊健太郎がデスノートにヒントを得て、デスパッチンなる漫画を企画して実際に漫画になった。

 このデスパッチン、主人公が指をパッチンと鳴らすだけで人が死ぬのだが、死ぬのはパッチンされた人ではなく、その想い人(大切な人)という設定だ。だから本人は死ぬことなく、恋人、家族など、当人にとって大切な人が死んでいく。デスノートの二次作品である。これを「もどき」と言う。「もどき」とは偽物にも使うが、似て非なるものに対しても使う言葉である。

カギになるHPA軸

 栄養学を学んでいると、この「もどき」と思われるものが出てくる。それを理解するのに、まずは腎臓の働きから見てみよう。腎臓にはストレスに対する臓器がある。副腎と呼ばれるものだ。副腎を理解するには、その働きが縦軸で働いていることに注目しなくてはならない。上から視床下部(Hypothalamus)、下垂体(Pituitary)、副腎皮質(Adrenal cortex)である。英語表記の頭文字を取ってHPA軸と言う。ではHPAそれぞれが出すホルモンの作用はどうであろうか。

 人がストレスを受けると視床下部からCRF(cortictropin releasing factor)(=CRH(corticorropin releasing hormone))は副腎皮質刺激ホルモン放出因子(ホルモン)が放出される。そしてCRF/CRHは、下垂体の副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)の放出を刺激する作用を持つ。そして副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)が、副腎に働きかけて副腎皮質ホルモン(コルチゾール)を放出させるのである。最終的に放出されるコルチゾールは縦軸の関係で働くのだが、出過ぎたホルモンを調節する役割はホルモンの濃度勾配によってのみ調節が働いている。神経的なフィードバックは働かない。だからストレスにより過剰にコルチゾールが出るのである。

早寝早起きの意味

 さらに付け加えると、先の副腎皮質ホルモン(コルチゾール)が適量ならば問題は生じないのであるが、出過ぎたり出なさ過ぎたりするから問題がややこしくなる。自律神経にはアクセルとブレーキの働きがあるが、副腎には副交感神経からのブレーキシステムが働かないので、ストレスをかけられると放出は止まらなくなる。

 コルチゾールとメラトニンの分泌はシーソー関係。夜はメラトニンが分泌されるから身体は眠くなるし、朝はコルチゾールの働きにより目が覚める。これらのバランスが崩れた状態を自律神経失調症と言う。副腎皮質機能異常の典型的な初期症状はこれらである。これを俗に不眠と言う。メラトニンの作用により日内リズムが正常に保たれるのである。寝るときには寝室を真っ暗にして寝ることが重要である。そうすることでメラトニンの分泌量は増える。昔から言われる、「早寝早起きは三文の徳」の意味はメラトニンの分泌を促すことにつながるのだ。

正体見たり、「糖尿病もどき」!!

 ヘモグロビンA1Cは基準値だが、空腹時血糖が若干高い、もしくは正常値と異常値の境界線上にあるという方は、抗ストレスホルモンである副腎皮質ホルモンが、過剰に分泌されている可能性が高い。無論これらの異常は血液検査からはわからない。医師に相談しても「様子を見ましょう」と言われるだけだ。様子を見ましょうは、病気になるまで待ちましょう、という意味と同義である。血糖値は高いが糖尿病ではない状態のでき上がり。立派な糖尿病もどきである。血糖値の上がる理由はコルチゾールの働きによるものである。コルチゾールの働きにより組織は分解される。腸壁、筋肉、骨、肌、粘膜、爪など。血糖値を上げるために組織を切りくずすのである。

副腎が働き過ぎた結果・・・免疫バランスがおかしくなる。

 副腎機能が異常になっても、最初はコルチゾールに対して組織はちゃんと反応する。だからコルチゾールは(天然のステロイド剤なので)炎症に対して良く効く。しかしストレス反応によりコルチゾールの慢性的な過剰分泌が起きてくるとどうなるか?慢性的な過剰分泌は体内にコルチゾール抵抗性を作ってしまう。このコルチゾール抵抗性、平たく言えばコルチゾールが効かなくなることを言う。

 先の糖尿病もどきも含め、コルチゾールによる抗炎症作用が働かなくなる。そうして抗炎症作用の効果が下がり慢性炎症が解決できなくなって、いろいろな問題が身体に出てくるのだ。慢性炎症が続くと、アレルギーや自己免疫疾患が極めて起きやすい状態になり、次いで慢性炎症により免疫が疲弊すると、細菌やウイルスによる感染症にかかりやすくなる。つまり免疫力が内向きに過剰に攻撃しつつ、一方で外からの攻撃に負ける。本来であれば、免疫が適切に働かなければならないはずなのに、免疫バランスが乱れるためにこのような事態に陥るのだ。

チェックリストで判定 !!

下記に自律神経、副腎機能異常のチェックリストを挙げるのでチェックしてみて欲しい。

  • 1、朝早く目が覚める
  • 2、朝になると元気がなくなり、コーヒー等のカフェインを摂取することで元気を維持している
  • 3、日中に何杯もコーヒーを飲む
  • 4、甘いものが異常に欲しくなる
  • 5、夜になると元気になる
  • 6、夜中に目が覚めると、その後、寝つけなくなる
  • 7、燃え尽きてしまい、やる気が出ない
  • 8、朝から元気がない
  • 9、やる気が出ない。軽いうつ状態
  • 10、一日中元気が出ない
  • 11、急に立ち上がるとめまいがする
  • 12、眠りが浅い
  • 13、寝ても疲れが取れない
  • 14、カフェインなしではやる気が出ない

全部で14のチェックである。当てはまる項目が多いと状態はよくない。特に7番の「燃え尽きてしまい、やるきが出ない」以降のチェックが多いと、かなり状態は深刻である。

副腎機能を改善させる食事法とは?

 では、これらの副腎機能異常を改善させる食事法が知りたいところだろう。下記に副腎をサポートする食事法のポイントを列挙する。

  • 低炭水化物食にする(運動後は炭水化物を少しは摂っても良い)
  • 食物アレルギー除去食(小麦、乳製品、砂糖を避ける)
  • 朝、塩水を飲む
  • タンパク質を毎食摂取する(最低体重1キロつき0.8グラムを摂取する。例えば体重50キロだと、毎食40グラム取ること。ただし、タンパク質は総量の2割しか含まれないので、40グラムのタンパク質を摂るには200グラムの肉とか魚を摂取しなければならない
  • 毎食野菜を食べるようにする
  • アルカリ性食品を食べるようにする。海藻類(ひじき、ワカメ、昆布等)、キノコ、大豆製品など
  • パン、パスタ、米などの高炭水化物食を避けること

 食事をこのように変えたあとには、こうした食事に相乗効果をもたらすサプリメントの摂取が必要になるのだが、それらはミネラル、総合ビタミン、DHEA、アダプトゲンなどがある。何をどう摂れば良いのかは、和泉DCのⅠ期、Ⅱ期のセミナーを確認してもらう方が速いし、正確に伝わるのでここでは割愛する。

糖尿病もどきは治療できるのか?

 日本には糖尿病患者は多い。国民病と言われるくらいだから、身内に1人、2人いてもおかしくはない。厚労省によれば、糖尿病が強く疑われる人と、糖尿病の可能性が否定できない人を合わせると2,000万人くらいいて、およそ国民の5人に1人の計算になる。境界型の糖尿病の場合は、前述した糖尿病もどきも含まれているだろう。その前段階の副腎機能異常の人々はどれくらいいるのか? 

 医師にかかる必要はないが、なんか調子が悪くて、元気がなくて、夜眠れなくて、コーヒー大好きで、甘いものも大好きという人は、患者さんに限らず、周りの人たちを見渡せば星の数ほどいる。そういう人にはカイロプラクティック栄養学が助けになるはずだ。糖尿病を治療することはできないが、糖尿病もどきは十分に治療対象になるのだから。

デスノートから名前を消すには?

 デスノートやデスパッチンでは、死亡する人は即死だったと思うが、糖尿病や糖尿病もどきは、じわじわと体を蝕まれていく。気づいたときには手遅れ、というのが多いのも生活習慣病の怖いところだ。日本人の年間死亡者数は2019年度で約136万人である。2,000万人の糖尿病の人(予備軍を含む)はここ数年横ばいであるから、年間の死亡者がそのまま横滑りで糖尿病患者になっているという推察ができる。

 すぐには糖尿病にはならないから、例えば5年のタイムラグを考えても、ざっと5年×死亡者数として予備軍は600万人くらいになろうか。100人に1人が食事療法を選んだとして6万人だから、これは代替療法にとっては大きなビジネスチャンスであろう。糖尿病もどきの人は、将来の糖尿病リストに名前が載っている。そのデスノート、もとい糖尿病名簿から名前を外すにはカイロプラクティック栄養学が必要不可欠だろう。

待望、和泉DCおススメのサプリメント

 和泉DCのウェブサイトからサプリメントの購入ができます。和泉DCのセミナー受講生に限らず購入できますが、いくつか注意点があります。

  • 今までのセミナーで伝えた内容を理解していることが前提になります。セミナーを受けていなくても購入は可能ですが、どういう食事指導をすれば良いか? という問いに対してお答えはできかねますので、過去のセミナー動画を視聴していただきますようお願いいたします。視聴してもわからないという方は個別に相談していただければ、相談に応じます。ただし米国での食事指導と同額の相談料をいただきます。
  • なお、サプリメントを用いた食事指導につきましては、施術者、患者双方の自己責任で行われることを確認してください。自己責任であることを理解された方のみが購入できます。
  • 投薬治療をされている方への指導は医師の指示に従うよう留意してください。

以上の注意点を厳守できる方は会員登録をするために、下記の手順でお願いします。

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山﨑 徹
(やまさき・とおる)

はやま接骨院(高知県高岡郡)院長
・看護師
・柔道整復師
全日本オステオパシー協会(AJOA)京都支部長シオカワスクール・オブ・カイロプラクティック
ガンステッド学部卒NAET公認施術者


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