カイロプラクターのための栄養学 第2回「交感神経をオフにできない現代人 」 | カイロプラクティックジャーナル

  カイロプラクターのための栄養学 第2回「交感神経をオフにできない現代人 」

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カイロプラクターのための栄養学 第2回「交感神経をオフにできない現代人 」

忙しい日本人の典型的な1日は、朝の満員電車から始まり、職場に着くと1日中コンピュータ画面に向き合って作業を続けます。仕事の締め切りに追われ、胸が痛くなるようなストレスを感じながら、残業を何時間も行い、日付が変わる前に帰宅できれば上出来という人もいるでしょう。睡眠時間が1日6時間を切ってしまう日も少なくないはずです。

いくら仕事で無理をしても、若くて元気なうちは大概一晩ぐっすり寝れば、元気を取り戻すことができます。しかし、そのうち体に疲れが溜まると、疲労困憊しているにもかかわらず、睡眠の質が悪くなり、リラックスしようにもできないと感じる人が増えてきます。寝床に入っても緊張や興奮が収まらず、なかなか寝つけなかったり、何とか寝られても夢と現実の狭間のような状態で、眠りが浅いまま朝を迎えたりします。目覚めは非常に悪く、睡眠によって体が休まるどころか、かえって疲れたと感じる場合もあるかもしれません。

このような症状は、交感神経のスィッチをオフにし、副交感神経のスィッチをオンにできないことから起こります。体を休めることができず、傷んだ組織の修復も進まない状態が続けば、ほぼ例外なく将来的に健康を害してしまいます。

副交感神経のスイッチを入れる

一日中フル回転で働き続けた脳や体を落ち着かせるためには、夜間はコンピュータや携帯電話のスクリーンを見ることを控える必要があります。目から入る明るい光のせいで、脳が昼と夜を勘違いするからです。照明を落としたり、ぬるめの湯船にアロマオイルを入れてゆっくり浸かったりなど、心身ともにリラックスできる環境をつくることも、交感神経のスィッチをオフにするための大変有効な方法です。

しかし交感神経優位な状態が、長期にわたって続いたせいで体が弱ってくると、いくらリラックスしたくても仕事のことが頭から離れず、就寝中も常に頭が働いているような感じが続き、それを拭うことができないという方も多くいらっしゃいます。これはなぜなのでしょうか。

交感神経をオフにするためには、副交感神経をオンにしなくてはなりません。しかし、心身が忙しさから解放されれば、副交感神経のスイッチも自動的に入る、というわけではありません。副交感神経がオンになるためには、副交感神経が働くために必要な栄養が供給されなければなりません。その代表格がカリウムなどのアルカリ性ミネラルです。カリウムは、昆布、わかめ、ひじき、野菜、果物、イモ類に豊富に含まれているので、それらを積極的に食べることは、副交感神経を働かせるためにとても有効です。一方で、砂糖、コーヒー、アルコール、精白された穀物(白米や精白小麦製品)などはカリウムを体から奪います。

皮肉なことに、疲れている人ほど日常の食生活で野菜や海藻が不足し、ご飯、パン、麺類、甘いデザートを好む傾向があります。さらにはエネルギー不足と低下した集中力を、コーヒーなどのカフェイン飲料でごまかし、家に帰れば体は疲れているのに、なぜか興奮状態の収まらない脳を、お酒で無理やり鎮める人が多いようです。このような生活が続くとカリウム不足に陥り、副交感神経が働くことができません。そうなると、交感神経が優位状態から抜け出せないので、リラックスしたくてもできなくなってしまいます。このようにカリウム不足は、慢性的な交感神経優位状態が引き起こす、高血圧、心臓病、脳梗塞などのリスクの上昇と、副交感神経が適切に働けないことと深い関わりがあるのです。

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交感神経優位状態にある患者が訴える典型的な症状は、寝つきが悪い、イライラしやすい、関節が硬い、首の痛み(C1-C3)、頭痛、目の裏の痛みや不快感、痛みがいろいろな部位に移動するなどがあります。また、上部頚椎の周りの筋肉が硬くなっているため、迷走神経(第X脳神経)の流れが悪くなります。多くの副交感神経の働きを司る迷走神経の流れが悪くなることは、交感神経優位を助長し、結果的に、消化機能、睡眠、生殖機能を妨げることになります。

和泉宏典(いずみひろのり)DC
1970年 京都府宇治市出身
1992年 同志社大学卒業
1999年 University of Georgia卒業
2003年 Life University卒業、ジョージア州アトランタにて開業
2010年 ニューヨーク州マンハッタン郊外にてIzumi Family Chiropractic and Wellnessをオープン
資格
ドクターオブカイロプラクティック
ダイジェスティヴヘルススペシャリスト(Food Enzyme Instituteの認定医)

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