2015 1月カイロプラクティックジャーナル

  2015  1月

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カイロジャーナル TEL.03-3434-4236 〒105-0013 東京都港区浜松町1-2-13江口ビル別館

もっと強くなりたきゃこれを読め!!

投稿日:2015年01月31日

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「今の自分から一歩踏み込みたい」と思っている人に読んでもらいたい。
「もっと強くなりたい」と思っている人に体得してもらいたい。

「意識改革」は「取り組み改善」から

日常、自分が発する言葉は、語尾・文末を上げ調子で終わることを意識しています。日常の何でもない姿勢に気を配っています。トレーニングの時だけ一生懸命取り組んでも、それは結果に結び付かない。

かといってストイックになることはない。おおらか、大ざっぱは必要です。自分のところへツキが回ってくるコツをつかむだけで、日常もトレーニングも「ぐっ」と楽になり楽しくなります。この本はそのようなことが書いてあります。

説得と納得の違い

人から言われてイヤイヤやる。逆に「目からウロコだ!!」と自分から取り組む。この差はとても大きい。なじみのない「左右非対称」の理論だけど、実際にやってみると結構おもしろいのです。

というのも、みるみる効果が上がって楽しくなるからです。何でも楽しく取り組めた方が効果が上がります。やがて「スポーツM」へと変貌を遂げて、競技パフォーマンスが進化してゆくはずです。端から端までよく読んで、納得して実践してください。

ジンクスとルーティンの違い

ジンクスはすがるもの。ルーティンは成功するための手順であり、積み重ねです。

ひらめくためのトレーニング、ひらめくための自己啓発の繰り返しがルーティンになっていくのです。無駄なものと今必要なものとの選別がそこにあります。

まず、ウォーミングアップに何が必要か、クールダウンに何が必要か、実践して、自分の体の反応を感じてください。ウォーミングアップとクールダウンのマネジメントができると自信が持てます。

プロセスに関わる人間として

アスリート、スポーツ愛好家、現場の指導者の方々の疑問や質問に耳を傾ける。ヒアリングを大切にする。その場だけのフリなのか、本心なのか、を聞き分ける。実際にはとてもそれは難しい。あまりにもたくさんの情報がありすぎるから。

選手の注意信号や指導者の方々の疑問に繰り返し向き合いながら、今必要なこと、実践した方がよいことを伝えていく。

「伝える」「伝わる」「伝わったかな」の葛藤はいつもある。あきらめないで続ける。選手の故障とけがの予防のために、パフォーマンス向上のために、万が一、痛みを発し故障してしまった時の回復・復帰が早くなるように。

この本の特徴は「左右非対称」である

この本は、体のどこに効くではなく、「左右非対称」理論に基づいて、「軸」を入れて各部を「連動」させる動作の先取りができる体をつくることを目指しています。

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Dr.ケリーの治療を考える勉強会 2days

投稿日:2015年01月24日

<第29回>目指せ! 発展的世代交代

投稿日:2015年01月09日

カイロジャーナル81号 (2014.10.1発行)より

教育の担い手は業界の中堅

皆さん、お元気ですか? 私の一番好きな季節、秋の到来ですね! 一年の大半は素晴らしい天気が続くカリフォルニアで暮らす私が、日本の気候を実に羨ましいと思うのがこの秋です。気候がいいので秋はイベントなども多いようですね! きっと皆さんも忙しく過ごされていることでしょう!

私も10月の体育の日にソウルナイトに参加するために東京へ行ってきました。2006年に始まったカイロプラクティック・ソウルナイトも9年目を迎えました。今回は「New Era~新たな時代へ~」というテーマでした。私のほかにも5名のフレッシュなスピーカーが登壇し、大変いい話を聴かせてくれました。

ソウルナイトには、団体、出身校、学位、テクニック、フィロソフィーの垣根を越えた集まりを持とうという主旨があります。読者の皆さんの中には、一度も参加したことがない、また、ずいぶん参加していないな、という方が結構いらっしゃると思いますが、ぜひ次回は参加してみてください。来年はいよいよ10年目です。盛大に盛り上げて業界の活性化のお役に立ちたいと思います。来年登壇することになるのはあなたかもしれませんよ!

さて、今回のソウルナイトのテーマも「新たな時代へ」でしたが、カイロの業界にもいよいよ本格的な世代交代の波が押し寄せてきているのではないでしょうか? 戦後アメリカで学んで帰国されたDCの先生方もかなり高齢になってきました。多くの先生が未だに現役で頑張っていらっしゃいますが、そろそろ身の引き方を考えておられる方も多いことでしょう。そしてバブル世代前後の私に比較的年齢が近い先生方も、もう若いとは言えない年頃になってきました。われわれの世代やその上の世代の先生方は次世代にバトンを渡し、それをサポートすることを考える時期になってきたのだと思います。何かと目立ちたがり屋が多いわれわれが、上手く次世代の良いところを引き出し新たな発展を求めて世代交代を行うべきなのです。なにも引退という話ではなく、業界の牽引の大きな役目を次世代に任せていかなければいけないと思うのです。

横の意識が希薄

日本のカイロ界は戦後になって大きく発展した新しい業界です。カイロ自体の歴史でさえ、わずか119年です。われわれの世代より上の先生方は一生懸命カイロプラクティックを日本で普及させてきました。その貢献度は高く評価されるべきだと思います。しかし、業界には負の遺産も多く残されてきたことも同時に認識する必要があります。

業界のパイオニアとして強烈な個性で多くの人を惹きつけてきた先生方は、横の繋がりや強調ということに関しては意識が希薄であったと思います。戦後の経済成長期からバブル期で一気に財産や名声を手に入れたものの、その後の経済の不況とともに業界が勢いを失ってしまいました。業界では今まで様々な団体が誕生しては消えていくということを繰り返してきました。その大きな理由が協調性のなさです。その結果、未だに法制化は見えないし、団体間の交流もほとんどありません。教育基準もそれぞれが勝手に定めて行ってきて、業界のスタンダードは変わらず低いままです。勉強熱心な一部の人と、そうでない人の格差は広がっているようにさえ見受けられます。

私が10年ほど前から日本の皆さんと交流を持つようになった当初は、皆さんのカイロに対する熱意に感心したものでした。ところがより深く知ってみると、熱意の割には勉強不足の方も多いということに気づかされました。もちろん驚くほど勉強している方もいるのですが、業界の大部分の意識レベルは意外と低いのです。これは私が改めて言わなくても日本の皆さんの方がご存知でしょう。勉強熱心、研究熱心な方も、自分の興味のあることばかりに目がいっているので知識の幅が狭いのです。そんなところから学校教育の意味を考えることになりました。学校では幅広い勉強をしますので、興味がないことや苦手なことも勉強しなければなりません。それによって幅広い知識と様々な事象への理解力や考察力、そして判断力が身に付くのだと思います。これは何もカイロの世界だけではなく、一般の教育でも同じことでしょう。それは常識です。だからカイロプラクターになるための基礎教育も、とても大切なのです。

正真正銘の実力

これからの世の中は膨大な情報量へのアクセスが容易になり、一般の方でも医学的知識がかなり高くなっていますので中途半端なカイロプラクターでは、どんなに取り繕ってもやがて実力のほどが知れてしまいます。アメリカからDCを取得して帰っても、実はまだ駆け出しの新人なのに、日本ではDCだとひな壇に祭り上げられてしまい、本当はまだまだ自分が学ぶ時期なのに、人様に隈本 吉則教授することになってしまいます。自分の実力をしっかり付けることにひたすら没頭すべき時期に、教えることに一生懸命になるのは成長を押さえてしまうことになります。臨床で実際に患者の治療をして結果を出し、治療院を経営していくという当然のことができなくなってしまうことになりかねません。人を教えることは自分の勉強にもなりますが、やはりそれには適切な時期というものがあります。これからの時代は、せっかくDCが日本へ帰国したのなら、彼らをしっかりと育てるシステムがあればと願うのです。そして、揺るぎのない知識と技術、そして倫理観、経営力を持ったDCへ成長してもらい、そのあとで日本のカイロプラクターの皆さんへの教育で、いかんなく力を発揮してほしいものだと思います。

日本で学位のない先生方の中にもヤル気のある方、実力のある方はたくさんいます。その方々を学位がないという理由で切り捨てることは非現実的です。なぜなら業界のマジョリティーが学位のない先生たちなのです。学位のある先生たちが一方的に、認めないと見下しても痛くも痒くもないわけです。しかし、学位のない先生たちも、やはり心のどこかでは学位持ちの先生にコンプレックスを抱いていると思います。いくら口で否定しても、心の中では少なからずコンプレックスを感じてしまうのではないでしょうか。 それが正常な人間の心理だと思います。私は優秀な人材にコンプレックスを持たずに教育を受け、正真正銘の知識と実力を身に付け、日本の業界で共通の学位を取得し、胸を張って生きていけるような現実的な教育システムができるべきだと思っています。

私が言っていることは夢物語なのでしょうか? これからの日本の業界では、これまでのように強烈な個性を持ったDCの登場はもうないと思いますし、それが悪いことではないと思うのです。これからの業界をリードしていくべき立場の先生たちが横のつながりを強くして、「自分が一番じゃなきゃ」というような考えを捨てて組織だって活動すべきだと思っています。そのときに一番考えなければならいことが、今の自分たちの利益や保身ではなく、「次世代のための業界づくり」です。そのためには教育が大切で、それを実践していくのが今業界で中堅となっている先生方です。特にDCの先生や国際基準の学位を持っている先生は、まず自分をしっかり磨き業界を本当の意味でリードしていける人間、そしてカイロプラクターになって欲しいと思います。そうすればスムーズな世代交代ができます。いくら業界の重鎮たちが世代交代をしたいと思っていても、人材が揃ってなければ上手くいきません。私は既に多くの優れた中堅の先生方がいると思っています。必要なのは自覚と横との連携です。

次世代のために

われわれは日々の多忙な生活や、悩み、不安、そしてエゴや自己顕示欲と戦って生きています。どうしても、自分が業界のために何をすればいいかということを見失ってしまいがちです。そのとき、ぜひ皆さんに、この言葉を思い出して自分自身に問いかけていただきたいと思います。「次世代のために自分は何ができるか?」ということです。そこには私利私欲や自己顕示欲が入り込む余地はありません。皆がそういう考えを持てれば何事も夢物語ではなくなります。エゴとエゴのぶつかり合いや、自己顕示欲が今まで業界の発展の足かせとなってきました。自分の考え以外受け付けられないような小さな人間にならないように皆さんにお願いしたいのです。多くの人がいれば、その数だけ違った考えや行動があります。ある程度それを認め合い、皆で「自分のためではなく、次世代のために」とエゴを捨てて考えて業界全体の発展を願うならば、きっとこの業界は変わる! 私はそう信じているのです。発展的世代交代や次世代のために皆で一緒に頑張っていきましょう!

<第42回>責任TrPは腹筋にできる3

投稿日:2015年01月08日

カイロジャーナル81号 (2014.10.1発行)より

トリガーポイントはどのようにして作られるのか③ 

TrPの電気活動と責任TrPができる仕組み

筋収縮のプロセスの中で、エネルギー危機に関わるのは前号で説明した第1~3のステップにおいてである。

トラベルは、ATPが不足(エネルギー危機)によって、過剰な筋収縮活動が持続すると考えた。その基盤となる作用に関わるのがCaイオンとATPである。筋の外傷、微損傷、オーバーユースでも、筋小胞体からCaイオンは過剰に放出される。

筋の外傷が起こると周辺に痛覚物質が放出されるのだが、ここで問題とするのはCaイオンが過剰に放出されることによって起こる「拘縮:constracure」という現象である。拘縮では、活動電位なしで生じる持続性、非伝播性の可逆的収縮が起こる。

要するに、「拘縮」は「筋収縮」と違って、中枢神経系の介入による制御を受けない現象だということだろう。

ATPがなくなると、アクチンとミオシンは硬く結合した状態になり、引っ張っても伸びない状態が作られるのである。またATP不足は、アクチン周辺に放出されたCaイオンが筋小胞体へ取り込まれるのを阻む。だから収縮が続く。拘縮ができる。

この拘縮によって、血流が悪くなる(虚血)。痛みが出る。さらにエネルギー危機が増大する。血流の障害はATP産生が減少するため永続化する。痛みの悪循環のはじまりである。

この「筋拘縮」の発展的病理こそが「索状硬結」のこととされてきたようだ。確かに、トリガーポイント(TrP)の特徴を単直に言えば「硬結」のことだろう。「索状」でもある。しかも、電気生理学的に電気活動が計測されないのだそうで、電気的興奮による筋収縮とは違うことになる。だから「筋拘縮」と「索状硬結」は同類の表現である。

トリガーポイント仮説には、こうした曖昧な要素が随所にある。だからメディカルの領域でも定着されにくいのだろう。臨床的所見が注目されているが、組織学的・生理学的研究はこれからなのだろうと思う。

ところが近年、トリガーポイントから電気活動を記録した研究が出てきた。日本では、川喜田健司先生らの率いる明治鍼灸大学・生理学教室における研究はその筆頭である。その電気活動の波形が、運動点(運動終板)で計測される波形に類似しているのだそうだ。だからと言って、TrPが運動点だけに出来るわけではない。ここも曖昧である。

そもそも「運動終板説」が出たのは1993年で、D. R. HubbardとG. M. Berkoffの仮説とされる。筋紡錘に分布する交感神経の刺激で活動電位が発生し、反射性にシナプス内にアセチルコリンが過剰に放出される。すると筋の持続収縮が起こるのだとする仮説であるが、では圧痛のある硬結はどう説明するのだろう。

硬結部位からの電気活動は計測されても、周辺の筋組織からは計測されていない。したがって筋紡錘での活動電位と考えたわけだが、「エネルギー危機説」と「運動終板説」の両者の欠点を補う形で、「統合仮説」が流通しているようだ。

「統合仮説」はトラベルの共同研究者であるシモンズらの主張である。実験的研究による根拠は、①トリガーポイントから計測される電気活動が終板電位に似ていること、②アセチルコリンを過剰分泌状態にすると索状硬結ができること、③運動終板では痛覚閾値が低い、ということのようだ。

図1は『筋骨格系の触診マニュアル』のものである。この筋線維の拘縮は硬結のある索状になる。これがセントラルTrPで、その部位のサルコメアは短縮している。つまり中心に引っ張られている。するとその前後のサルコメアは中心への引力を拡散できずに伸張される。伸張性の収縮が起こる。

この索状硬結によって、筋原線維の起始と停止にまで伸張する力が及ぶ。この牽引力によって腱組織が障害され「付属TrP」が形成される。また同じ筋内や他の筋肉にサテライトTrPも形成される。これらの付属TrPは、セントラルTrPから随伴したものである。だから、鍵を握る「責任TrP」とされるのだろう。

図1 TrPの索状硬結
図1 TrPの索状硬結

ゲートコントロール仮説の鎮痛機序と疑問

痛みがあると無意識にそこを擦ったり、手を添えたりする。すると不思議なことに痛みがやわらぐ。そんな経験は、誰もが少なからず持っていることだろう。この現象は多くの人の知るところであったが、その機序はよく分からないできた。

そのメカニズムを解説したのが、心理学者のメルザックと生理学者のウォールである。この理論は、1965年に「ゲートコントロール説」として「サイエンス」誌に発表されている。

原理は脊髄後角にある膠様質(後角第2層)のSG細胞と、中枢へ情報を投射するT細胞との関わりと作用に集約されている。要するに、中枢に痛み情報を伝達するT細胞(投射ニューロン)を、そのシナプス前(SG細胞)で抑制するというのである。

痛み情報は、細い神経線維(Aδ線維:1~5μm、C線維:1μm未満)が担っている。ところが、太い神経線維(Aβ線維:12~20μm)が触刺激によって興奮すると、SG細胞を興奮させてゲートを閉めてしまう(シナプス前抑制)。したがって投射ニューロンであるT細胞のシナプス前(SG細胞)で、痛覚線維からの情報は抑制されてしまう。結果的に、T細胞には痛覚情報が伝わらない、という機序になっている。この理論は、痛みの生理学における組織学的研究が幕を開けた1960年代の仮説である。多くの人が納得し、魅了させられた理論とされている。

ところが組織学的解明が進むにつれ、抑制細胞であるSG細胞なるものが、実は仮定の産物であったことが判明する。これはゲートコントロール仮説の理論的破綻でもあった。

それでも触刺激で痛みがやわらぐという現象は確かに存在するわけで、ゲートコントロール説はまたぞろ修正が加えられて徒手療法を裏付ける仮説として尊重されている。

この仮説も今では、SG細胞は抑制の「介在ニューロン」と変更され、投射ニューロン(T細胞)を直接抑制するという機序が想定されることになった。

それでも疑問が残る。なぜ、太い神経線維(Aβ線維)が入力されると痛覚線維は抑制されるか、ということである。そこにどんな法則性があるのだろう。

疼痛抑制システムの賦活には中枢系の関与なしでは考えられないことであり、ゲート理論はまだまだ研究や考察を積み重ねることが必要なようである。


榊原直樹D.C.のスポーツ・カイロプラクティック2015「神経のモビリゼーション」

投稿日:2015年01月04日

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