2014 4月カイロプラクティックジャーナル

  2014  4月

カイロプラクティック、オステオパシー、手技療法の最新情報、セミナー案内、関連書籍・DVDの販売

カイロジャーナル TEL.03-3434-4236 〒105-0013 東京都港区浜松町1-2-13江口ビル別館

<第40回>遅発性筋痛のメカニズム

投稿日:2014年04月28日

カイロジャーナル79号 (2014.2.22発行)より

われわれが臨床で経験する関連痛の多くは、さらに遅発の時間が長いように思える。そうなると、神経学的な仮説とは違う機序を考える必要がありそうだ。典型的な遅発性筋痛については、筋線維の傷害に関する説がある。

筋の収縮は3つのタイプがある。等尺性収縮、短縮性収縮、伸張性収縮の3タイプである。遅れて出る筋痛は、等尺性に収縮した筋肉が伸張性収縮されたときに現れやすい。例えば、階段を下りる、下り坂を駆ける、登山など下りの動作では、大腿四頭筋や下腿三頭筋は筋長を長くして力を発揮することになる。

そうなると運動の3~4日目に、筋肉組織から逸脱酵素のクレアチンキナーゼ(CPK)や、筋線維に酸素を蓄えるミオグロビンの血中濃度がピークになり、筋の傷害や炎症に働きかけることになる。これが遅発性筋痛の原因となる。

また、筋線維3種の中でもFG線維は最も太い線維である。このFG線維は白身で無酸素性にATPがエネルギーを作り、速い収縮を行う。あるいは解糖系酵素活性を行うのでグリコーゲンが多く、ミオグロビンは少ない。

FG線維は、伸張性収縮で損傷しやすい筋線維でもある。この線維は約10分位の活動で疲労する。ATPが少ないので元の状態に戻りにくく、筋が硬くなりやすい。他の2種類の線維が活動し続けると、FG線維はその動きに引っ張られて損傷しやすい状態となる。そこで一旦損傷すると、遅発性に筋痛が起こるというわけである。


新マニピュレーション アプローチ《下肢》

投稿日:2014年04月24日

nam1_l

はじめにより

 

一般的に、受診に訪れる患者は、自分が問題ありと思う箇所に術者の関心を引きつけようと、ありとあらゆる工夫をする。患者は、是が非でも術者の全ての注意と治療が正確に痛い場所に向けられることを期待する。術者は、複数の選択肢の中からの選択肢を余儀なくされる。1つは、症状に焦点を当てることで、これはオステオパシーの原則に反している。もう1つは、問題を総合的に扱おうと試みることである。

全身の傾聴をすると、術者の手は大きな緊張のある組織に導かれる。局所的な傾聴は、詳細な診断を可能にする。関節に痛みや機能障害のあるとき、その原因は局所的なことも離れた部位から来ていることもある。膝痛には、膝関節の捻挫から起こる膝痛もあるし、生殖器系の機能障害が、特に筋膜や神経などの経路を伝わって、膝に反映された膝痛もある。

術者は常に。次のように自問することができよう。この捻挫はなぜ起きたのか。瓶に水が一杯に入っていて、そこに水を一滴追加したことであふれでたのが捻挫なのか。または本当に関節に不適切な、あるいは無理な力を加えたことで捻挫を起こしたのか。

偶然の出来事は存在しないという「徹底主義者」的な考え方に従うべきか。壮大な計画ではないか! 我々は経験によって、全ての物事は時間をかけて出来上がったことを感じているが、その仕組みの完全理解には程遠いことを認めざるをえない。

膝の例に戻ると、痛みの原因が他の部位にあるとしても、痛みが存在することに間違いはないし、痛みが最終的には膝の機能を乱すことになる。痛みによって徐々にこわばりや浮腫、血行不良、初期の関節症が引き起こされ、時間の経過と共に姿勢までが変化してしまう。

我々の目的はもちろん原因に対して施術を行うことである。例を挙げると、盲腸の癒着が原因で、卵巣や閉鎖神経にメカニカルな問題を引き起こしている場合がある。いずれにしても、問題のある膝にも直接治療を行うのを忘れてはいけない。場合に応じて関節包、支帯、伏在動脈、膝動脈を施術してもよい。総合的なアンバランスの結果として起こった局所的な問題が、今度は徐々に別の問題を起こす原因になるからである。

ジャン=ピエール・バラル

アラン・クロワビエ

 

発刊にあたってより

この本は、昨年4月に発刊したジャン=ピエール・バラルD.O.とアランクロワビエD.O.の共著「新マニピュレーション・アプローチ<上肢>の姉妹篇である。

両著者は、多くの臨床例とセミナー講師の経験を生かし、共同研究開発した貴重なテクニックを惜しげなく披露している。

本書において、従来のマニピュレーションでは解決出来ない関節の痛みを、驚くはど瞬時に解消できる「究極の関節マニピュレーション」が紹介されている。

テクニックの一般原則として、同一関節の障害に対しターゲットは靭帯・関節包・滑膜・筋肉・筋膜・神経系・・・などのどれか、それを傾聴とインダクションすることで真の機能障害を鑑別できることが明らかにされている。本書では、股関節と膝関節について特に多くのページを割き、それらの診断と治療法を多数のカラー写真とイラストを用い詳細に解説している。また、軟部組織や循環系の問題についても明解に説明されているので容易に理解して明日からの臨床に活用できるに違いない。

監訳は、オステオパシーのフランス語通訳では第一人者の野原道広氏によるもので、フランス語のオステオパシー用語は解剖用語にない難解な形容が多く、監訳にあたり大変ご苦労があったと聞いている。同氏は、日本オステオパシーメディスン協会の通訳としても、日本におけるオステオパスの言葉の壁を打ち破る貴重な存在としてご活躍されているが、、翻訳に関しても一切妥協のない、それでいて読者にも理解しやすく、クォリティーの高い監訳を実現して下さった。

翻訳は、前著に引き続きフランス語総合研究所エコール・プリモの新井春美・金丸美奈子・松田裕子の四氏による連携でなされた。四氏は野原氏の教え子でもあり、スティルアカデミィ ジャパンで通訳と翻訳についても、ますます磨きをかけてきたことから、前著にも増して原文の意味合いを日本語版において正確に表現していただいた。最後に、科学新聞社代表取締役社長の斎藤信次氏に、本書の出版をご快諾いただいたことを心より感謝申し上げたい。

2014年4月
日本オステオパシーメディスン協会
会長 原田健穰


共著者のプロフィール

ジャン=ピエール・バラル
ヨーロッパ・オステオパシー・スクール卒業。パリ北大学医学部修了。オステオパスD.O.として臨床および教育の場で豊富な経験を持つ。クロワビエと共同で治療法を開発。優れた著書多数。知識と治療法において世界的に高い評価を受ける。
アラン・クロワビエ
A.T.スティル・アカデミー修了。オステオパスD.O.として治療活動を続けるかたわら、フランス・オステオパシー大学などで講義を担当。バラルと協力して治療法の開発やカリキュラム編成、著作活動を行う。実績が高く評価されている。

なぜ「新マニピュレーションアプローチ」なのか?

本書では、小さな振幅の動きを使う手技が紹介されているが、いずれもシンプルで正確な手技である。これらはすべて新しく、独自に開発された方法であり、まさにバラルとクロワビエの豊富な実践経験の成果である。

また本書では、皮膚、腱膜、筋肉、靭帯、関節包、滑膜、滑液包、脂肪、軟骨、関節唇、骨、神経、動脈という、関節の機能を妨げる可能性のあるすべての要素が十分に考慮されている。

さらに本書では、内臓、心理・感情、行動などが関節の遊びに及ぼす影響についても丁寧に解説している。たとえば筋肉と靭帯だけを取り上げてみても、上肢には56個の筋肉、126個の靭帯が存在しているが、本書では、術者が患者の痛みを軽減するために必要なテクニックを的確に選り抜いた上で、簡潔に説明している。したがって本書は、実技を深め、施術範囲を広げたいと願うオステオパシー施術者や学生、また理学療法士やほかの手技療法家の人たちすべてに向けて書かれた格好の書と言える。(上肢編より)

(なお、原著は3巻完結シリーズの第2巻で、今後、《体幹》が出版される予定である)上肢は好評発売中


<下肢>を網羅する全31章の内容構成(「目次」より)

第1部 概論

第1章 上肢の要点と概論
第2章 下肢:安定性の鍵

第2部 股関節

第3章 機能解剖学

第4章 診断材料
第5章 動的安定性作用のある筋群の治療
第6章 動的安定性作用のある靱帯などの治療
第7章 滑り器官の治療
第8章 骨の治療
第9章 神経のマニピュレーション
第10章 脈管のマニピュレーション
第11章 股関節の感情的反応

第3部膝

第12章 機能解剖学
第13章 診断材料
第14章 動的安定性作用のある筋群など治療
第15章 動的安定性作用のある靱帯などの治療
第16章 滑り器官の治療
第17章 骨の治療
第18章 神経のマニピュレーション
第19章 脈管のマニピュレーション
第20章 膝の感情的反応

第4部足関節と足部

第21章 機能解剖学
第22章 診断材料
第23章 足関節と後足部のマニピュレーション
第24章 動的安定性作用のある筋群など治療
第25章 静的安定器(溝・腱・滑液包・筋膜)の治療
第26章 滑り器官の治療
第27章 骨の治療
第28章 中足部と足底部の治療
第29章 神経のマニピュレーション
第30章 脈管のマニピュレーション
第31章 足部の感情的反応

好評既刊

オステオパシーによる神経の手技治療が

すべてわかる。

末梢神経マニピュレーション

J-P・バラル/A・クロワビエ共著

科学新聞社出版局監訳



体と心が発する信号に耳を傾けよう。

その信号を正しく理解して、健康になる。

体からのシグナル

J-P・バラル著

科学新聞社出版局監訳



新マニピュレーションアプローチ《上肢》
Nouvelle approche manipulative: Membre superieur
ジャン=ピエール・バラル/アラン・クロワビエ 共著
日本オステオパシーメディスン協会(JOMA)監修
エコール・プリモ翻訳チーム 訳
B5判並製330ページ・オールカラー
科学新聞社

新マニピュレーション アプローチ《上肢》・《下肢》セット

投稿日:2014年04月23日

new_nanyu_2set

栗原 修 D.C AK勉強会 2014 東京

投稿日:2014年04月13日

お問い合わせ
〒150-0022
東京都渋谷区恵比寿南2-1-11 
A.Mビル7F
welcure ebisu ウェルキュア エビス内 BMIセミナー係
TEL:03-6452-3693
メールアドレス:welcure@octls.com

第1回
4月13日(日)

AKの基本操作の原理と手順
筋の機能障害が及ぼす影響、筋収縮の促進と抑制、拮抗作用、筋力テストの神経学、相反抑制と相反神経支配、交叉性伸展反射、セラピーローカリゼーション、チャレンジ、椎間孔5つの因子、健康の三要素、筋紡錘、ゴルジ腱器官、起始停止テクニック、筋紡錘、ゴルジ腱器官の神経学、筋ストレッチ反応、筋膜リリース、ストレイン/カウンターストレイン、リアクティブ反応
筋力テスト:ハムストリング筋、大腿四頭筋、大腿筋膜張筋

カイロプラクティック・クラブ アジャストメント練習会

投稿日:2014年04月13日

ディバーシファイド・テクニックを基本とした、アジャストメント・スキルを向上させる。

榊原直樹DCのスポーツ・カイロプラクティック 第4回 満員御礼!!

投稿日:2014年04月06日

第4回 4/6 下肢の末梢神経➀

榊原直樹D.C.のスポーツ・カイロプラクティック2015「神経のモビリゼーション」

投稿日:2014年04月05日

ケリー・ダンブロジオ FRT膜リリース・テクニックセミナー

投稿日:2014年04月01日

日程

  • 第1回 2013年11月23日(土・祝)24日(日)
  • 第2回 2014年3月22日(土)23日(日)
  • 第3回 2014年7月20日(日)21日(月・祝)
  • 第4回 2014年11月23日(日)24日(月・祝)

今秋(2013/11/23)より、全4回シリーズのDr. ケリー・ダンブロジオの膜リリース・テクニック(FRT:Fascial Release Technique)セミナーがスタートします。詳細で正確な評価を行い、明確な診断の基に治療を行うことをモットーとする正統派オステオパシーの評価と治療方法のセミナーです。

膜リリース・テクニックは、日本でも様々な方法で学ぶことができるようになりましたが、テクニックのやり方に主眼が置かれていることが多いようです。「テクニックのやり方だけ身につけても実際の臨床には不十分である」といのがDr. ケリーの考え方です。

facebook公式ページへのリンク

長期連載中の記事

過去の連載記事