2014 2月カイロプラクティックジャーナル

  2014  2月

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秋山 融のウォームアップ・メソッド DVD

投稿日:2014年02月27日

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あらゆるボディーワーカーの役に立つメソッドです

これまで行っていた療法が、このメソッドを行うことによって、さらに効果が期待できます。たしかに体の代謝を上げて治療をする方法はよく知られていますが、実際に行うとなると、なかなか難しいのが実状です。

それを解決してくれるのが、このメソッドです。所要時間が10 分から15 分と、比較的手軽に行えるので、それぞれの治療の一環として組み入れれば、硬結部分や圧痛部分、また可動範囲の制限などに、効果がはっきりと表れることは確実です。

さらに、年齢に関係なく、お子さんからお年寄りまで誰にでも行えるので、手軽に、かつ、広範囲に行えるというのが、このメソッドの特長です。ぜひ、マスターされることをお勧めします。

秋山 融


iMC クリニック/元心臓血管外科医
村上 浩先生 推薦

数多くの骨格、構造理論のエッセンスが凝縮された秋山式メソッド。特に微弱な力が人体に及ぼす影響とその効果に医師として非常に感銘を受けました。
元心臓血管外科医としての視点から見ても、病気の予防、健康維持に非常に有用であると思います。

収録内容

  1. 両足牽引
  2. 一足牽引(左側)
  3. 腸骨筋
  4. 左腕牽引
  5. 僧帽筋
  6. 臀部
  7. 仙腸関節
  8. 肩甲骨
  9. 一足牽引(右側)
  10. 腸骨筋
  11. 右腕牽引
  12. 僧帽筋
  13. 臀部
  14. 仙腸関節
  15. 肩甲骨
  16. 頸椎牽引
  17. 後頭部

(DVD 収録時間 18 分)


プロフィール

秋山 あきやま (
とおる)

一般社団法人 国際ホリスティックセラピー協会(IHTA)理事長。同協会認定YMC メディカルトレーナーズスクール最高技術顧問。

リフレーヌ総院長。昭和58年、東京・北区に桐ヶ丘整骨院を開業。その後30年にわたる臨床経験の間には、独自の理論「APバランス療法」を提唱するなど、常に徒手療法の第一線で活躍。

現在も臨床のかたわら、積極的に後進の指導にあたってる。評判を聞きつけて来院する人の中には政治家やスポーツ選手、芸能人などの有名人が多く、「カリスマ治療家」として知られる。

田島 宏美(Hiromi Tajima)タレント、MCとして活躍中。



<第27回>「カイロプラクターになれ!」

投稿日:2014年02月22日

国際基準の前にまず国内基準必要
カイロジャーナル79号 (2014.2.22発行)より

日本の皆さんお元気ですか? 日本の冬は寒さは厳しく大変なことでしょう。でももうすぐ春がやってきます。寒さに負けずに頑張っていきたいですね。私もアメリカでDCとなって22年以上が経ちます。本当に時が経つのは早いものでうかうかしているとあっという間に一年が過ぎていきます。ただ日々を懸命に生きるだけでなく、大きなしっかりとした目標を持っていないと何年たっても大した成長がないということになりかねません。ところで日本のカイロプラクティックはこの20数年でどのような成長をしてきたのでしょう。日本社会もバブル経済の崩壊による長い長い不景気で元気がなかったのに同調してカイロ業界も総体的に観ると今一歩元気がなかったように感じます。このところ日本経済も明るさが増してきて東京オリンピックへ向けてさらに良い流れが加速しているように思われます。アメリカの経済も比較的好調なのでこの勢いに乗って日本のカイロ界も新たなステージへステップアップしなければいけないと思います。

優秀な人材育てよう

どこの世界にも折角の運気が訪れているに、その勢いに水を差すような慎重論者、はっきり言えばネガティブ思考の方もいます。それはそれで貴重な意見で冷静な判断で暴走を止める大切な役目もあります。しかし、私はこのようなチャンスは思いっきり活用するべきであり暴走はいけないけれど勢いは大切にしたいというタイプです。今このチャンスに乗って今までできていなかったやるべきことを実現させていくべきです。まず、一番は優秀なカイロプラクターを増やすということです。ここでのポイントは「優秀」という言葉です。ただカイロプラクターの数が増えても、知識も技術も心も未熟なものが増えれば、それは業界や患者にとってマイナスとなります。優秀なカイロプラクターを大量に育てなければならないのです。そのことによって業界の評判も上がり、カイロプラクター全員に恩恵があるというものです。

優秀なといっても非常に抽象的な表現になりますが、何が優秀かという定義についての私なりの考えを述べさえてもらいたいと思います。いくつかのカテゴリーがありますが、大切なのは何より一定水準の教育を受けていてカイロプラクターとしての知識のある者です。JACが長年訴えていた国際基準は確かに素晴らしいものですが、国家資格もない日本のカイロ業界では私はそこまでは求めていません。しかし、多くの二年制のカイロ専門学校の教育が優秀なカイロプラクター養成に十分な教育かというと残念ながら否というしかないでしょう。二年制のカイロ専門学校を卒業した優秀なカイロプラクターや盛業している先生は確かにいますが、卒業生の中でのその割合を見ると稀有な存在と言えるでしょう。カイロプラクターとは名ばかりでサブラクセイションをアジャストするというカイロプラクティックでは当たりまえのことさえ行っていない方もいます。

盛業していれば優秀な先生かというとそれはまた別の話でもあります。目先が効いてコミュニケ―ション力の高い人なら、大した技術や知識がなくてもその演出力と営業力で十分に盛業となることができます。ところが、そのような人は短期で成功することができても長年患者や業界の仲間から尊敬を集めて活躍することはかなり難しいでしょう。多くの優秀なカイロプラクターを育てるにはやはりそれなりのしっかりとした継続的教育プログラムが必要なのです。

JACの重要な責務

その次に大切なのは日本医師会のようにその業界で絶対的リーダーシップをとることのできる協会の存在です。日本ではJACがその役目を担うべきだと私は思っていますが、今のままではだめです。人気も実力も不足していますし、リーダーシップがあるとはお世辞にも言えません。ですが、これからに私は大いに期待しています。今存在する様々な団体に消えてなくなれというのではなく、そのような団体に属している人も当たり前のように同時にJACにも属するようになって欲しいということです。要するにカイロプラクターと名乗るものは全員JACのメンバーになるのが当たり前という自然な流れができることが大切です。そのためにもJACに所属できる資格を持つカイロプラクターが増えなければなりません。これから実施されるであろう再教育プログラムを二年制の学校を卒業した先生がどんどん受講して試験に合格していけば、当然JACにも入会できるはずです。JACは会員の利益を保護するためにあらゆる活動をしていかなければなりません。日本には国際基準の前にまずは国内基準が必要なのです。それがものの順序というものです。国内基準を満たしたカイロプラクターにはJACは積極的にセミナーをはじめ卒後教育に力を入れるべきです。国内外の優れた先生のセミナーをリーズナブルな費用で受講できるようにするべきです。そして成長した優秀な人材は二年制の学校の卒業者でもJACの役員へもどんどん登用するべきです。やがて日本国内でカイロプラクティックが国家資格として認められる場合は、JACが認めた国内資格が最低条件として必要となるはずです。

二年制には問題あり

そして、忘れてはいけないのが教育機関が足並みを揃えることです。柔道整復師や鍼灸の学校は半日の授業で3年制です。それと同程度に揃えるべきです。それ以下でもそれ以上でもなく同じようにするべきです。国家資格でもないカイロが他の国家資格と同じ難易度なら学生は国家資格のあるほうへ流れるのではないか? という考えのもとに二年制の学校が出来上がったと思います。お手軽さを売りにしたのです。ところが現状はどうでしょう? たとえ手軽な二年制であっても魅力のない業界には学生は集まらないのです。今、どこのカイロ専門学校もほとんど生徒がいないのです。私に言わせればマーケティング不足以外の何ものでもありません。私が自分の人生を賭けるキャリアを選択するときに、誰もが楽になれる職種よりも難しくてもやり甲斐がある道を選びます。優秀な人間を集めるのにお手軽な道は役に立ちません。難しいことだとは思いますが、教育機関が他の国家資格を持つ代替医療の専門学校と同等のプログラムで足並みを揃えることが必要で、数カ月の短期教育や他の医療専門学校で選択科目の一つとして学べるものでは決してないのです。

私の注文はDCや国際基準を持つカイロプラクターにも及びます。自分の道を極めるということも大切ですが、同時に業界の発展に貢献するのも大切な仕事です。自分たちが学んだ知識と技術を業界の発展のためにも使って欲しいと思います。そこで心が養われていくと思うのです。もし自分たちは学位があるので二年制の学校を出た人たちと一緒にしてほしくないというような思い上がりがあるのなら、人間が小さいとしか言いようがありません。それより業界の大多数を占める学位のないカイロプラクターを育て、彼らが堂々と活躍できる業界を作っていかなければなりません。国内基準を作り、やる気のある者がそれを取得できるシステムを作っていくのです。国際基準やDCを持つ人たちだけでこの業界は成り立ちません。自分たちはマイノリティーであるのに業界で高く評価され用いられていることに感謝し、自分のためにではなく業界のために周りと力を合わせて、優秀なカイロプラクターを増やす事を考えて欲しいと思います。

「整体」の看板外す覚悟を

今回最後に言いたいことは、カイロプラクターとしてのアイデンティティーを自分自身でしっかり持つということです。カイロプラクターとして生きていく覚悟をし、自分自身をカイロプラクターと呼ぶのであれば、世の中に向けて堂々と私はカイロプラクターだと宣言するべきです。それによって得られる自信はきっと今より一つ上のレベルへ皆さんを引き上げてくれるはずです。よくカイロプラクターの名刺や看板に整体という文字を併記している方が多いのに驚きます。カイロプラクターとして生きるのならこのような中途半端な気持ちを公に出すべきではないと思います。整体という言葉を使うと一般にわかりやすいとか集客につながると思っているのかもしれませんが、私はそうは思いません。整体とカイロという言葉を混合させることで余計に一般の方を惑わせカイロを分かりにくいものにしています。私は自信をもって断言します。皆さんがもし自分を整体師ではなくカイロプラクターだと思っているのなら今すぐ名刺や看板から整体の言葉を取ってみてください。今より患者が増えることはあっても減ることは絶対にありません。皆さんの覚悟と自信が熱意となって人を惹きつけるのです。

この業界は優秀なカイロプラクターをたくさん必要としています。厳しい事を言っているのは分かっています。しかし今のままではこれまでと同じように何も変わらないということも分かっています。私もできる限り日本の皆さんのお手伝いをしたいと思います。まず、我々一人ひとりが自分はカイロプラクターなんだという自覚を持ち、業界の発展のために何をするべきかを考えてみてはいかがでしょうか。

<第10回>AKマニュアル筋力テストにおける過緊張筋と筋膜短縮の反応を考える。

投稿日:2014年02月22日

カイロジャーナル79号 (2014.2.22発行)より

 

筋は、一定のトーヌス、緊張度を保っている。身体の動きがない状態でも、重力に対して身体の一定の位置を維持するために、ある程度の緊張度を保っている。

過緊張や短縮した筋による身体構造への悪影響は、可動域制限、関節への過剰な圧力、神経、脈管への圧力などが考えられる。これらの影響がない場合、その筋の緊張度は、徒手医学の範囲内では正常な緊張度の範囲内と認識するしかない。これは正常な緊張度を特定する方法がないからである。左右の同筋、周囲の筋と比較して、触診により、より硬いと触知されたとしても身体構造への悪影響がない限り、正常とみなすべきである。このため、硬いと思われた筋でも、可動域、神経、脈管への影響を考慮するべきである。

AKでは、マニュアル筋力テストで、筋の神経機能の状態を評価する。単純なマニュアル筋力テストでは、筋神経の姿勢維持や動きに必要であり、基本的な機能である伸張反射を評価する。これは、緊張度を評価するものではない。硬いと思われる筋、または柔らかいと思われる筋でも正常な伸張反射が起これば、正常な機能とみなされる。

しかし、AKでは、身体の動きを想定して、様々な状態での筋神経の機能の評価を試みている。筋が収縮した直後の筋神経の状態、伸長された直後の筋神経の状態を評価する。筋の伸長直後のマニュアル筋力テストの伸張反射の異常は、筋膜の短縮とされ、筋膜リリースが必要とされている。また、筋の収縮直後に伸張反射の異常が起こる場合、ストレイン-カウンターストレイン、緊張度増加が必要な状態と判断される。身体が動作を起こす場合、姿勢を維持した状態で連続的に様々な動きを行わなければならない。このため、同様の状態での筋機能を評価することは当然であると考えられる。

通常のマニュアル筋力テストに加え、収縮後、さらに伸長後の反応をテストする方法を説明して、その反応の機序を考える。

まず、ストレッチ反応と呼ばれるマニュアル筋力テストの方法について説明する。通常のマニュアル筋力テストで正常な反応を示す筋、さらに、その筋が伸張しないことにより可動域制限を起こす短縮している筋をテストする。ゆっくりとわずかな伸長を加えた直後(ゴルジ腱器官を異常に刺激するような急激な早い伸長ではない)のマニュアル筋力テストの弱化である伸張反射の異常が起こる。通常の筋膜と、筋線維の状態では伸長を加える場合、当然のように単純に伸張反射が起こるだけである。

それでは筋神経は正常な状態、筋膜が短縮した状態ではどうであろうか? 筋膜とは筋線維を包む結合組織である。これは、筋の外周を覆うだけではなく、それぞれの筋線維の間にも存在して、これらをつなぎ合わせている。これは筋紡錘を包む被膜にも当然付着することになる。他の膜と同様、この筋線維の間の筋膜も短縮する可能性がある。筋線維そのものではなく筋膜、結合組織を介して、筋線維の伸び、縮みをモニターするため、筋膜、結合組織の短縮はより敏感に伸張反射を起こすと考えられる。

このため、単純なマニュアル筋力テストでは正常にテストされる。しかし、持続的なストレッチが加わる場合、伸張反射が繰り返し起こり、シナプス疲労、神経伝達物質の一時的な枯渇により、正常な伸張反射が一時的に起こらなくなると考えられる。このため、ゆっくりとわずかな伸長を加えた直後のマニュアル筋力テストでは弱化、伸張反射の障害が起こる。しかし考慮しなければならないことは、筋膜の短縮が重度であり、さらに腱の短縮や硬縮も重度である場合、ゴルジ腱器官の異常による抑制も起こり得ると考えられる。したがって、AKで行われるストレッチ反応は、筋膜の短縮に加え、腱の短縮と硬縮を考慮しなければならないということである。

これを臨床で考えれば、急激な伸長、持続的な伸長でない限り、筋膜や腱の短縮が存在しても、姿勢保持や動きのベースとなる伸張反射の障害を起こし、例えば、構造的な安定性の減少を起こすことはないと考えられる。しかし、筋膜短縮が存在する場合、可動性制限、あるいは可動時の関節への異常な負荷、姿勢異常が起こる可能性がある。

一方、筋の収縮後の弱化では、ストレイン-カウンターストレインを必要とされるが、ストレイン-カウンターストレインの施術を必要とする筋は、筋紡錘のγゲインが起こっているとされている。これは正常な筋紡錘を支配するγ運動ニューロンが興奮しやすくなっているということである。能動的な収縮、上位中枢によるγループを介した筋紡錘の刺激を加えることは、すでに過剰に興奮している筋紡錘をさらに興奮させるため、これも同じようにシナプス疲労が起こる。このため、筋の収縮直後では、正常な伸張反射が行われなくなり弱化が起こると考えられる。一度のマニュアル筋力テストでは、シナプス疲労を起こすまでには至らないと考えられる。

<第38回>関連痛と神経障害性の痛みをどう見分けるか

投稿日:2014年02月22日

カイロジャーナル79号 (2014.2.22発行)より

これまでに述べたように「小殿筋トリガーポイント(TrP)は坐骨神経痛だと嘘をついている」ことがある。これは筋筋膜性疼痛症候群(MPS)とされ、体性関連痛の範疇に入る病態である。ところが、その体性関連痛のメカニズムとなると、その機序は決して明らかとは言えない。筋膜痛や線維筋痛症のような筋肉に起因する病態には複雑な病態生理学があり、その研究解明は後れを取っているのが現状のようだ。

腰下肢痛はカイロプラクティックの臨床の現場でもよく見られる症状である。厄介なことに、痛みを訴えている部位が必ずしも治療部位とは限らないことが多く、この問題は本当にややこしい。かつて腰下肢痛と言えば、すなわち神経の圧迫や絞扼と相場が決まっていた。つまりは「根性痛」とみなしていたのである。不思議なことに、圧迫された神経根部で「感覚神経だけが障害され運動神経には影響が及ばない」とされていることにも、疑問を消し去ることはできない。

それでも「後根神経節(DRG)の感受性は過敏である」を根拠に説明づけられている。しかし、どう考えても侵害部位から逆行性に痛みが伝達される仕組みは理解できない。だから根性痛は「異所性興奮」という神経障害モデルで説明せざるを得ないのだろう。こうした神経障害に伴う痛みには中枢性と末梢性があり、病態生理学的には「5つの基本的機序」(「痛み学―臨床のためのテキスト」409頁)が提示されている。

それによると、

  1. 痛みに感受性のあるニューロンへの直接の刺激、
  2. 損傷された神経の自発発火、
  3. 中枢神経系の感作と求心路遮断による神経系の再構築、
  4. 内因性の疼痛抑制系の破綻、
  5. 交感神経依存性疼痛

の5つで、この基本的機序が単独あるいは複合して痛覚伝導系が障害されて発症するとしている。多様な発症機序ではあるが、症状には類似点があるようだ。

それは、次の3つの症状に要約されている。

  1. 灼けつくような、突き刺すような痛み、
  2. 発作性あるいは間欠性の痛み、
  3. 感覚変容(触刺激に過敏、冷刺激に対する灼けつくような感覚、無感覚部痛)

の3症状で、発汗過多、皮膚温の変化、萎縮性変化(爪、皮膚、筋、骨など萎縮)が見られることもある、とされている。

これらは病態モデルを使った動物実験でも明らかである。あるいは広作動域ニューロンから下肢痛として脳に投射された痛みということもあり得るだろう。広作動域ニューロンが感作あるいは反応性が亢進すると、非侵害性の刺激(温熱や触刺激)でも痛みが生じるようになる。このことは正常な組織に対する刺激によっても痛みを誘発するという病態を意味している。

だとすれば、神経障害性の痛みは必ずしも痛み症状だけとは限らないとみるべきだろう。おそらく異常な感覚の変容が伴うはずである。あるいは痛みは一過性の強力なもので、まもなく異常感覚や神経麻痺症状が起こるかもしれない。

そう考えると、純粋に末梢への痛みだけが訴えられているケースでは、関連痛を想定して治療対応することが賢明であろうと思う。関連痛と神経障害性疼痛とでは、圧倒的に筋・筋膜障害による関連痛が多いのである。このことは徒手療法の臨床現場で、特に感じることでもある。

それでも、時には神経障害性の痛みが紛れ込んでいることがある。それらは徒手療法に対する応答が治療後の変化として見えにくい。こうした難治性の痛みには代償性の体性関連痛が混在しているケースがある。この混在した体性関連痛を上手にリリースすると、意味のある軽減として感ずることがある。しかし、背景にある神経原性の痛みは難治である。煎じ詰めて言えば、神経障害性疼痛には特徴的な痛みに加えて、「感覚変容」や「交感神経性反射症状」が伴うと言ってもいい。

したがって、痛み単独の症状は「神経障害性疼痛」ではあり得ないとみるべきだろう。トリガーポイントが特定できれば、関連痛であることはより確実になる。

それでも、「感覚変容」と混乱しやすいのが「しびれ」感である。だから、「しびれ」を訴えられると悩まされる。でも上記の特徴に照らすと、患者さん自身が「しびれ感」の自覚的な「異常感覚」を感じているのか、それとも第三者からの皮膚刺激で認識できる「感覚障害」なのかを見分けることで判別しやすい。第三者からの刺激により、感覚の消失あるいは過敏があれば「感覚変容」とみることができる。

神経障害性疼痛には、代償性のMPSが混在することが多い。これもMPSに対応することで早期に症状の軽減が期待できるだろう。やっかいなことにMPSにも「しびれ感」や「麻痺」と思われる症状が随伴することがあるからだ。明らかな神経障害は別にして、先ずは筋・筋膜への対応を第一に取り組むべきであろうと思う。


Dr. ケリーの治療を考える会 第2回

投稿日:2014年02月22日

科学新聞社 会議室 二日間
参加費 15000円

「Drケリー・ダンブロジオの治療を考える勉強会」 第1回レポート

投稿日:2014年02月22日

第1回レポート
「Drケリー・ダンブロジオの治療を考える勉強会」開催

カイロジャーナル79号 (2014.02.22発行)より

1月25日(土)午後から26日(日)夕刻にかけて、科学新聞社会議室にて「Drケリーの治療を考える勉強会」が開催された。少人数のよさを十分に生かした中身の濃い勉強会となった。

Drケリーのセミナー受講者から「セミナーだけでは内容が消化しきれない」「復習の場がほしい」などの声があり、ケリー自身からも「スタディーグループで勉強するのが一番」と数年前から勧められていた。前々から計画はあったが、今回長年にわたりDrケリーのセミナーに参加し続けてきた、青森の小野永一氏と蒔苗隆人氏にコーディネーターを務めてもらっての開催が実現した。

第1回の勉強会を終えた小野氏に感想を聞いたところ「見本を見せてやってみてもらうと、圧倒的に自己流でやっている人が多い。実際のケリー・セミナーでも本当にケリーの教えたことをできている人は1割もいないのではないかと感じた。

だからこの勉強会がチェック機能として働き、仲間同士の安心、安全な練習の場となり、ともに成長していけたらと思います。それから初日終了後に、ともに学ぶ仲間として全員参加の食事会をしましたが、そういうことを通して、横のつながりを持つことでもよい変化が生まれてくるので、その辺のところも大切にしていきたいと思っています」とコメントしてくれた。

* * *

今回、3月にDrケリーの来日が決定していたこともあって、1月、2月に第1回、第2回の予定を組んだが、今後もDrケリーの来日スケジュール(今年は7月、11月)をぬって開催していく予定である。日程は随時ホームページ等でお知らせしていく予定だが、ご興味のある方は科学新聞社(Tel03―3434―3741)までお気軽にお問い合わせください。

カイロジャーナル79号

投稿日:2014年02月22日

  • WFC会長デニス・リチャーズD.Cインタビュー
  • JACシンポジウム開催 安全教育推進決定
  • 年末に恒例のソウルナイト
  • 「充実の2日間」日本カイロプラクティック徒手医学会
  • ロバート・ワッサーマンDCの私のカイロ人生inシンガポール

第8回 ピッチング(投球)のバイオメカニクス

投稿日:2014年02月08日

ピッチング(投球)のバイオメカニクス

cj65号2009/6/29

※本連載はPDF形式での掲載となります。

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榊原直樹, DC, DACBSP®, ICSSD, CSCS
Cleveland Chiropractic College卒

スポーツ医学&カイロプラクティック研究所

ブログ:スポーツドクターSのざっくばらん
スポーツ・カイロプラクティック学位(DACBSP)
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