2007 11月カイロプラクティックジャーナル

  2007  11月

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カイロプラクティック経営成功哲学

投稿日:2007年11月23日

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目次第1章
あなたにとって成功とは?
第2章
カイロプラクティック・フィロソフィーと経営フィロソフィー
第3章
ゴールセッティングとビジョン
第4章
プランニング-夢を実現するために
第5章
アクション・行動力
第6章
治療院開設のプランニング
第7章
成功するカイロプラクターの必須条件
第8章
成功する治療院のスタッフ選びと管理
第9章
成功する患者とのコミュニケーション
第10章
成功するネットワークづくり
第11章
成功するためのアイデア
第12章
私が薦める治療院づくり


岡井 健 岡井 健(おかい たけし)東京に生まれ、福岡市で育つ。高校卒業後、米国ボストンに留学。1991年ロサンゼルス・カレッジ・オブ・カイロプラクティック卒業。北カリフォルニアのサンマテオとサンノゼにクリニックを開業。サンフランシスコの日系コミュニティ誌にコラムを連載、また地元ラジオ局の健康相談に出演するかたわら、日本でも業界紙に多数執筆し、セミナーの講師を務めるなど、日米双方で活躍中。現在、カリフォルニア州フォスター・シティ在住。趣味はゴルフ、車、料理。 ?著書に『岡井D.C.のテクニック・ブック』(日本医科学出販)、訳書に『チキン・スープ・シリーズ カイロプラクティックのこころ』(科学新聞社)がある。 私は、治療技術もそうですが、経営面においても、人に負けない努力や勉強をしてきたつもりです。経営コンサルタントやセミナーにかけた時間や金額も半端ではないのです。常に新しい試みにチャレンジしてきました。結果として、失敗も数多くしてきましたし、後悔したことだってたくさんあります。しかし、それは挑戦して初めてわかったことで、それらはいまの私を作る糧となっていると思います。私は、チャレンジし続ける自分が好きだし、その気持ちがなくなれば、人生なんて真に色あせたつまらないものになってしまう気がするのです。そんな、私が犯した数々の過ちも、より多くの方の参考になり、その方々が同じような過ちを犯すことを未然に防ぐことができるのなら、私の払った代償も決して無駄にはならないと思うのです。
本書「はじめに」より


「この本を読んだ人の感想」

はっきり言うと、スゴい本です!!!小さい本ですし、何気なく読み進んでいきましたが、その内容はかなり濃いものでした。経営的なものの見方や考え方など分かりやすく書かれていますし、「なるほど!!」とたいへん参考になりました。そして、生きていく上でも大切なことが凝縮されています。カイロプラクティックをまた好きになることもできました。この本に書かれていることを実践するかしないかは自分次第だと思っています。ただ僕は実践していけば、必ず幸せになり絶対成功できると信じています。先生ありがとうございました。
(平塚の大田先生)


私はこの4月に開業をしたばかりの新米院長です。この半年間、恐怖心に負けない様に自分に嘘をつき、何かにすがり付きたい思いを心の奥に隠し持ちながらも日々の不安と戦っておりました。そんな最中、この度は岡井先生がベストタイミングで私のためにこの本を発行して頂いた様な形となった訳ですが、元営業マンの私にとってもこの本は数々読んだビジネス書とはまったく違い、カイロプラクターとしての経営に特化した視点において、岡井先生が苦悩しながらも成功を掴んできた道のりを経験として語られているので、今の私には成功ビジョンが見えた様で力強い励みとなりました。中でも「心の持ち方」「プライドの置き場所」この点を事細かにお伝え頂いたことが何より励みになりましたし、心を楽にしてくれました。分かっていたつもりでしたが、今までどれだけくだらない事に価値を見出していたことか。この本を読ませて頂き、向かうべきカイロプラクターとしての方向性、本質を掴んだ様な気がしています。そして、散々迷い生きてきた人生でカイロプラクターを選んで間違いなかったという想いにも駆られました。先生の文章には魂に響き、弱い自分を突き動かしてくれる様なエネルギーが籠っています。今後はこの大好きなカイロプラクティックに自信と情熱を持って、地域の方々にお伝えしていきたいと思います。そしてその名を汚さぬよう、日々知識と技術の研磨に励んでいきたいと感じております。岡井先生、いつも有難うございます。
((東伏見カイロプラクティック 小菅健二様)


夢を抱いて業界に入った若いカイロプラクターにとって、その夢への道先案内手引きのような素晴らしい本でした。開業を目指す方から、開業して数年の先生にいたるまで、様々な葛藤や行き詰まりがあると思います。そうしたグレーゾーンに一線の光を照らしてくれた素晴らしい本でした。こういう本の到来を待ち望んでいました!本当にありがとうございました。
((後藤敏雄様)


来年開業を目指している自分としては、まさにベストのタイミングでした!いわゆるHow to本と違って考え方や哲学がしっかり、しかもわかりやすく書かれているのであっという間に読み終えてしまいました。そして読み終えた後は、とてもやる気になるし、何から始めればいいかも分かるので本当にためになります。ぜひ、この本を参考にしてカイロプラクターとして成功します!!
((森本晃司様)


おかげ様で悩みが前進しました。ソウルナイトの二日後に奥さんと沖縄旅行に行ったのですが、飛行機で岡井先生の新刊を読んでいたら横から読んでいたらしくいたく感動したようで読み終わったらすぐに貸すように言われました。奥さんがカイロプラクティックの本に関心を示したのは初めてです。理解が深まる事を祈っています。ありがとうございました。
((黄田様)


「なるほど!カイロプラクティックの治療院経営ってこういう風にするんだ〜。」と、経営の知識がほとんどない私にも分かりやすく、すらすらっと読めました。経営に当たっての教訓、目標の設定の仕方が分かりやすく書かれてあって、今まで漠然としていた目標を考え直す良いきっかけになりました。
((平塚市在住 S.I様)


私はカイロプラクターではありません。縁あって岡井先生の著書に出会い、深い感銘を受けました。私も自分のビジネスを昨年立ち上げたばかりで、色々な経営の本を読みました。岡井先生の本は、カイロプラクターでなくても、全ての人に役立つ大切な言葉が一杯詰っている宝石箱のような本です。私も、この本に書かれてあった大切なことを一つ一つ考えながら成功への道を歩みたいと思います。
((横浜在住 M.H様)


開業して1ヵ月の新米カイロプラクターです。すごいタイミングでこの本に出会えて驚いています。まさに今抱えている問題に対し、心の持ちようと行動が具体的に書いてありました。これからぶつかるかもしれない問題に対しても自信を持って前に進めそうです。あらゆる面でバランスを大切にし、幸せな人生を送ります!
((カイロプラクティック プレイス TAKUMI 中村 貴博様)


この本は独立経営におけるバイブル本であると確信致します。自身の想像以上に独立時のことが想像できます。開業前後の状況が3Dで目の前に現れてくるような本です。分かりやすく丁寧でカイロプラクティック業界を超えて、どのジャンルの経営者にも必読の本だと痛感致しました。ゴクゴク読めてあっという間に完読してしまうので、慌てずしっかり噛み締めて読む事をお勧めいたします。
((斎藤ちえ様)


私も、開業して3ヶ月の新米駆け出しで、このタイミングで岡井先生のこの本を手にすることが出来、まずそのことに岡井先生に感謝いたします。開業したての人間には、これからの期待とともに、特に経営においては不安が大きく存在し、この本を読んだときに自分の抱えている問題点をズバッ!と指摘されましたが、それを克服するための指南も同時に受け取ることが出来て、心のモヤモヤがスーっと抜けるようでした。もう何回と読み返しています。それくらい読みやすい内容ですし、すばらしい本だと思います。ありがとうございました。
(鈴木聡様)


この本を読んで感じたことは、カイロプラクターとして「開業」し「成功」するための具体策が書かれているだけでなく、実は最も大切な「カイロプラクターとしてのマインド(心の持ちよう)」がビンビン伝わってきたことです。カイロプラクティックに「魅力」を感じたからこそ、私はこの道に進みました。この道に進んだ多くの方は、やはりこの仕事に「魅力」を感じたからではないでしょうか。人によって「魅力」の感じ方は違うでしょうが、誰しも「カイロプラクターとして成功したい」と思っている(いた)はずです。でも、少なくない数の方が、学校を卒業してもこの道に就かなかったり、一度は足を踏み入れたものの続けられなくなってしまうのが現実です。もちろん、この本を読んだ方全員が成功するなんてことはあり得ません。でも、この本をもっと早く読んでいれば、カイロプラクティックに抱いていた「魅力」を感じ続けて、成功への階段を昇ることができた方もいたに違いありません。僕は開業して7年目ですが、もっと早くこの本が発売されていたら、仕事を軌道に乗せるのが数倍は早かったと思います。カイロプラクティックに「魅力」を感じ続けていくために、「成功」は不可欠なものです。その意味がこの本に書かれています。これからも、カイロプラクティックに「魅力」を感じ続けたいという、全てのカイロプラクターにお勧めします。
((虎ノ門カイロプラクティック院 碓田拓磨様)


早速、読ませていただきました。10年以上営業マンをしておりました関係で、経営者セミナーや、自己啓発セミナーなるものへも数多く、出席したり、マインド系の著書も何冊も目にしてきましたが、この本を読んで、違いにすぐ気が付きました。非常に具体的で、分かりやすく「それが知りたかったんです」「何で、分かってしまうのですか?」「ここは、このままでいいわけですね」「これが、出来ていないところか。」今、自分が直面している問題。越えられそうで超えられない壁。なぜ?と思いモンモンとしていたことが、次々に解決できそうな気がしてきます。実際にこの本を手にしてから、この感想文を書くのに少し時間がかかってしまいました。なぜなら、自分に足らない項目のページを左手で抑えながら右手で書き写したり目標の項目などでは、目標を書くなどの実践をしながら読んでしまいました。正直、この時期このタイミングでこの本に出会えたのは、何かのチャンスかも知れません。物凄く読みやすく、岡井先生のテクニックブック(イエローブック)に初めて出会ったときと同じ感想を持ちました。非常にわかりやすく、読み手の心情を察して、「ここで悩んでませんんか」「ここでつまづいてませんか」というような。そしてその解決方法に到るまで。「経営の書籍判イエローブック」とでもいいましょうか。そして、なにより岡井先生のカイロプラクティックに対する熱い情熱を感じる1冊だと思いました。自分のカイロプラクティックへの情熱がまた沸々と湧いてきました。本当に、本当にありがとうございました。
(上落合カイロプラクティックオフィス 坂倉 正様)


この本を読んで現状の自分が出来ていないところと出来ているところが確認でき治療家、経営者として成功する為には何が必要なのかが理解できました。現状の私が特に出来ていないところはネットワーク作りの甘さ、行動範囲の狭さでした。新たに出会う人にもカイロの素晴らしさを「熱く」語っていませんでした。患者とのコミュニケーション不足もありました。私の場合は患者に治るまでは1日おきか2日おきに来てくださいと伝えるだけで概ね何回ぐらいの施術で良くなるかについては伝えていませんでした。また、技術面においては岡井先生の「体のバランスを考え、アジャストメントの効果を手助けするようなマッサージを研究」という文章には同じ考えであり非常に勇気づけられました。この本を教訓に治療家、経営者として絶対に成功する決意が付きました。本当に購入して読んで良かったです。早速、業界内外の友人に勧めました。
((北海道岩見沢市 佐藤 典之様)


私は2007年8月にクリーブランドカイロプラクティックスクールを卒業し、2007年11月にアメリカの国家試験を終了して、2008年5月にカリフォルニアのライセンスを取得したばかりというまだまだフレッシュなDCです。開業という言葉なんて程遠いもののように思っておりましたが、岡井先生の成功本を読んで、とても勇気がわいてきました。実際に今、トーランス市でアソシエイトドクターとして働いているのですが、新患を獲得するのに大変苦労しております。家族もいない、友達も少ない、コネクションが全くない新しい土地にて新しい患者を獲得していくのは至難の業です。この数ヶ月の間、どうすれば新しい患者がもっともっと来てくれるのかと試行錯誤していたところでした。岡井先生の指摘されたポイントはとてもわかりやすく、そして納得できることばかりでしたので、さっそく実行に移していこうと思います。わかっていてもできにくいこと、めんどうくさいが仇になりするべきことを後回しにしてしまうこと、そしてそのできないことを人のせいや環境のせいにすること。これらは、典型的に人間の弱い部分であり、克服しようという努力無しにはなかなか修正できない部分であると思います。とにかく良いと思うことは思い切って始める。とにかくポジティブな気持ちをもち、行動していくことがまず成功の第一歩であるという風に、この本を読んで勉強することができました。それからまた、2歩目3歩目と進んでいくわけですが、私のような新しいドクターはまず初歩のステップを上手に踏むことが大切だと思います。私が非常に同意する面は、自分の夢の予定表を立てるということです。一日の予定、一年の予定、5年単位の予定とあるわけですが、私も日本で大学受験をする際に自分の予定表を作っていたので(そこまで詳しいものではないですが)岡井先生の本にも同じようなことが書かれていて大変共感しました。やはり、1日の予定をこなしたときの充実感が明日へつながるという点も、1年単位での夢または予定がクリアになったときの達成感も、5年単位の夢が実現したときの強い喜びも全て成功へつながる必要なエネルギーであると思います。それから、周りの人々への感謝を忘れないこと、自分にとってポジティブな影響のある人々と接し、そこからもエネルギーを吸収すること、これも本当に大切なことであると思います。この本を読んで、わかっているようでわかっていないような曖昧になっていることを再確認もできましたし、多くを学ぶことができました。これからの進むべき道のようなものが開けたようなすっきりした気分になりました。ありがとうございました。元気で楽しくエネルギッシュにカイロプラクティックをしていくことができればいいなと思います。
(山地 梨映子様)


<第2回> 栗原修D.C.「AKを語る」

投稿日:2007年11月20日

今回の「この人に会いたい」は栗原修D.C.です。栗原さんとは10数年前、中川先生がまだロサンゼルス(LA)で開業されていた頃に、そのオフィスでお会いしたのが初対面で、まだクリーブランド・カイロプラクティック大学LA校の学生でした。中川先生がカイロジャーナルに連載していた「モーション・パルペーション・ノート」の中でも、施術を受けるモデルとして卒業前後の頃の姿を見ることができます。
その後、帰国してからも「AKフローチャート・マニュアル」や「AKシノプシス」の翻訳をお願いするなど、お付き合いが続いています。そして今般、この春から「AK勉強会」と「栗原ゼミ」の2つのセミナーを、科学新聞社の会議室でスタートさせることになり、また品切れ状態が続いていた「AKシノプシス」も、そこに間に合わせるように現在作業を進めています。
今回はAKに寄せる思いやこれまでのカイロプラクティックとの関わりなどを聞いてみたいと思います。

斎藤:まずはじめに、栗原さんとAKとの出会いを教えてください。
栗原:日本カイロプラクティックカレッジ(JCC、学長・須藤清次D.C.)の学生だった頃から、一部の先生がAKという言葉を使っていたので、AKという言葉だけは知っていました。実際にAKを勉強するようになったのは、アメリカに渡り大学の先輩であった仲井先生と出会い、誘われるまま一緒にセミナーに行くようになってからです。まだ学生だった自分は、正直、最初は何を言っているのかよく理解できませんでした。まだ、カイロプラクティックの大学の勉強を優先していた時期なので、AKのセミナーに行くには行ってましたが、なかなかすんなり入ってきませんでした。
斎藤:AKのセミナーは、つごうどれぐらい受けられたのですか?
栗原:1回100時間で、3回受けましたから全部で300時間受講しました。1回目はなかなか理解できませんでしたが、2回目以降からは少しずつ理解できるようになってきて、実感として掴めたと思えるようになってきたのは、やはり3回目を受けている頃からですね。
斎藤:興味が湧いてきたのは?
栗原:2回目頃からAKに興味が湧いてきました。最初はテクニックというより検査法に注目しました。テクニックは本当にたくさんあるので、まずは検査法からということです。
斎藤:中川オフィスでは、中川先生のテクニックを徹底して学んだのでは?
栗原:そうですね。矯正とかテクニックは中川先生がやっていることを、オフィスの他の先生も同じようにやっていました。しかし、それ以外のことは好きにさせてくれました。セミナーにも結構行かせてくれましたし。
斎藤:そのときは、もうD.C.として?
栗原:そうです。最低限の勉強は皆していましたから。それ以外のことでも、中川先生は積極的に学ばせてくれました。例えば、CSTやTBMみたいなテクニックをオフィスのスタッフが学んできて、オフィスでやっていると、先生は喜んで聞いていましたよ。オフィスで何を勉強しようと自由でした。
斎藤:栗原さんは帰国する前に、もう既に「シノプシス」を半分くらいは訳されていたとか?
栗原:誰が言ったのですか?半分なんてとんでもないですよ!日本の学校ですと、基礎医学を覚えて、すぐテクニックや矯正ということになります。アメリカで2回目のAKのセミナーを受けた頃から、基礎医学で学んだ生理学や神経学から離れず、繋ぐテクニックとしてこんなに詳しくやるのに驚きました。それがAKだったのです。アメリカの学校でも基礎医学は診断ではもちろん使いますが、実際のテクニック、矯正になるとやはり、トムソンやガンステッドなど日本と同じです。AKは基礎医学を使ってカイロプラクティックのテクニックを説明するみたいなところがあります。そういう面でのめり込んでいき、「AKシノプシス」を訳そうということになったのです。
栗原修D.C.
斎藤:日本での「フローチャート」のほうが先になっちゃいましたね!
栗原:そうなんです。「シノプシス」は、もう既に日本で訳されて出版されていると思っていたんです。ただ、自分にとって勉強になると思い、原書からの日本語訳は進めてはいました。まだ出版されていないのなら、「フローチャート」のほうが先でもいいかなと思い、急いで訳を進めました。帰国したばかりで時間もありましたから。
斎藤:出版とともにAKのセミナーが行われ、たちまち日本のカイロプラクターの間でブレイクしましたよね。
栗原:創始者のドクター・グッドハートが来日して、やっとAKが日本でも認められたという感じでした。ただ、AKは難しい、難しすぎるのかもしれません。AKの派手なテクニックだけを学んで、AKのすべてを理解したとは決して思ってほしくないですね。簡単に使えるようにすると誤解が生じます。AKだけではなく、カイロプラクティック全体にも誤解を生じます。

栗原D.C.

斎藤:いよいよ今年の5月から、「AK勉強会」のニュー・バージョンが始まりますね。全10回の1年がかりですね。
栗原:1日や2日のセミナーで、AKを勉強するというのはやはり違いますね。今回は1年に凝縮はしましたが内容はかなり濃く、しっかりAKを勉強してもらいたいという気持ちからプログラムを考えました。「シノプシス」、これはAKを日本に広めるための教科書のようなものです。その教科書を訳した自分としては、やはりAKをきちっと教え、ちゃんと広めるという義務があります。AKは簡単には覚えられません。ちょっとAKを覚えて、勝手な解釈でAKを使うのは困ります。きちっと勉強して使ってください。
斎藤:同時進行で「栗原ゼミ」も行われますが、「AK勉強会」との位置づけは?
栗原:よく人から、「先生はAKだけで治療しているのですか?」と聞かれるのです。もちろん違うのですが。モーション・パルペーションとか、カイロプラクティックの基本があって、それにプラスAKなのです。アメリカでは何が何でもAK、すべてAKでやっている人もいますが、やはり治療となったら患者さんに合わせたテクニックを自由に使うべきでしょう。何でもAKというのもよくありませんから。
斎藤:「栗原ゼミ」にはAKの要素は入らないのですか?
栗原:いいえ、これだけAKをやっているとやはり入ってしまいます。「AK勉強会」の1年を含めたものとして「栗原ゼミ」があります。AK勉強会では「こういうときはこっちのテクニックの方がいいのに」と思っても、AKを教えなければなりません。教える自分もストレスが溜まります。AKを理解した上の栗原式臨床というのが「栗原ゼミ」ということですかね!教則本通りにやるのが「AK勉強会」。制限なしに自分が気づいたトピックスを基に、臨床体験から教えるのが「栗原ゼミ」です。
斎藤:今回はパートごとに、受講できるみたいですが。
栗原:全部のパートに興味がなくても、興味のあるパートだけでも受講できるようにしました。頭蓋骨3回、内臓3回、筋骨格系が3回の計9回です。全部受講すれば、各部位と関連づけて勉強することはできますが、知りたいパートだけでも大丈夫です。
斎藤:あと1回増やして10回というのはどうですか?
栗原:もし1回追加できるのなら「問診」をやりたいですね。セミナーなどで問診を取り上げると地味になってしまいますが、私自身は問診が最も重きを置くべき勉強だと思っています。アメリカにいるときには、中川先生から嫌というほど叩き込まれましたし、本当は一番教えたいところです。
斎藤:皆さんも知りたいのでは?
栗原:問診の仕方を教えると、「そんなのだったら自分も患者さんに聞いています」という答えがよく返ってきますが、本当に聞き出さなくてはいけないのは、診断に至るまでのプロセスです。例えば腰痛一つ例に挙げても、ヘルニアなのか、筋肉だったり、腫瘍だったり、炎症だったりするわけです。問診で「ズキズキ痛いですか?」という言葉を使って、「ズキズキ痛くはありません」という返事ならば、急性期の炎症ではないということになります。そういうことを身体全体について聞いていろいろな疾患の可能性を排除しながら診断に導くわけです。そうすると膨大な量になってしまいます。大切な勉強なのですが、セミナー受けはあまりよくないですね。
斎藤:最後になりますが、さんざん出版を遅らせて聞くのも何ですが、「シノプシス」の改訂版についてお聞かせください。
栗原:改訂版は前版と比べて、さらに内容が充実しています。著者のドクター・ウォルサーが細部にわたって加筆、訂正を加えています。ますますAKのバイブルといった感じです。前版をお持ちの方も、ぜひ一度その違いを比べてみてほしいですね。

斎藤:今日は長い時間、ありがとうございました。5月から始まります「AK勉強会」および「栗原ゼミ」、邪魔にならないようにできるだけ顔を出そうと思っています。期待しています。頑張ってください。

<第8回>ひとつになろう

投稿日:2007年11月11日

年末、皆さんに会いたい!!!!制度やお金を超える何かが
カイロジャーナル60号(2007.11.11発行)より

地道な無償の努力

今年の年末を華々しく飾るために、今までで最大規模のフィロソフィー・ナイトを12月29日の土曜の夜に開催する。日本のカイロプラクターたちがもっと仲良くなってお互いを高めあうようになって、もっと大きな輪で楽しく研究や技術の向上ができるように願っている。そのためにはいろいろな努力が必要だ。

日本には教育環境を整える努力をされている方々がいる。また、さまざまなセミナーや勉強会で、治療技術を磨く場を設けてくださる方々もいる。それぞれ皆さん一生懸命頑張っている。お互い仲良しとは言えないけれど、みんな真剣に頑張っているのがよくわかる。そういった頑張っている人たちが、肩肘を張らずに集まって素直にカイロを語って盛り上がれる場にフィロソフィー・ナイトが成長して欲しいと思う。そのような場をつくり上げていくのが、われわれ仲間の役割だと思っている。

今年で2回目になるパーカー・セミナー・ジャパンでも「One Voice」、一つになろうというテーマを掲げた。パーカー・セミナーは世界で一番大きなカイロプラクティック・イベントだ。そして、その功績はアメリカのカイロ界の仲の悪い団体同士を歩み寄らせたり、学校間の対立を対話へと変えてきたことが大きいのではないかと思っている。規模はパーカー・セミナーの足元にも及ばないが、フィロソフィー・ナイトはわれわれ仲間が手づくりで育て上げてきたものだ。そして仲間の輪を人と人とのつながりを通して広げてきたのだ。いろんな団体や学校を訪問したり、仲間の一人ひとりが友人に声をかけて、フィロソフィー・ナイトのことを伝える。こういった地道な努力を重ねて大きくなってきたのだ。

フィロソフィー・ナイトには、まず予算というものが存在しないので、すべてがボランティアで成り立っている。自慢じゃないがお金は徹底的に使わない。その代わり皆が参加しやすいようにリーズナブルな2,000円という参加費にしている。学生も大先生も同じ参加費をいただく。ボランティアの方も講演者の方も全員同じ参加費を払う。このイベントは金儲けではない。余剰金が出ることがあればプールされ、次のフィロソフィー・ナイトの準備に使われる。このようなイベントを行うと必ず、いくらぐらい儲かっているのだろうか、と余計な心配をしてくださる方がいるが、本当に個人には全くお金は流れていないのでご心配なく。中心になって頑張ってくれている仲間は、大切な時間と労力をボランティアとして無償でフィロソフィー・ナイトに提供してくれているのだ。

危機に対応するには

パーカー・セミナーはフィロソフィー・ナイトと違い、アメリカらしいビジネスライクな面も持ち合わせている。しかし、お金だけではない人と人との結びつきで発展してきたと思う。Drパーカーの意思を受け継いだファブリジオ・マンシーニという人物の人柄が多くの人たちを結びつけ、パーカー・セミナーを発展させたと思う。それと同時に順風満帆だったカイロ業界が保険会社のマネージドケアという締め付けにより、他の医療同様苦境に立たされるようになったという業界事情も、業界内を結びつける大きな要因となった。これは日本の業界でも同様な危機感を持つ時期に来ているということを気づかせてくれる。

近年、日本では柔整の専門学校がその特殊な閉鎖的体質から脱却し、多くの方に門戸を開いた。その結果、それまでカイロ学校に流れていた人々が柔整の学校に行くようになり、カイロ学校はどこも例外なく軒並み学生数が減っている状態だと聞く。資格があり保険適用の対象になる柔整がカイロより魅力があるものとなっている。生活の安定や収入面を心配する人は、どうしても柔整を選択するのだろう。実際は、柔整の方も厳しい保険の点数制度で苦しみ自由診療を羨ましく思うことも多いと思うのだが、学校を選ぶ時点でそんなことまでわかっている人はいない。資格があるか、ないかというのは大きな差があるのだろう。

この状況をみて、このままでは多くのカイロ学校が経営不振に追い込まれることは必至ではないかと心配だ。解決策はいろいろとあるだろう。国際基準や法制化なども重要な解決策なのかも知れない。だけど、それにはあまりにも時間がかかり過ぎる。国際基準を掲げた難しいカリキュラムの学校ほど、これから学生を集めるのが難しくなるはずだ。国際基準化や法制化をただ待っているだけではダメだろう。

より魅力的な職種、業界になるためには資格や保険適用などの制度による利点だけではなく、もっと根本的なやりがいのある仕事、カイロ自体の魅力が大切ということになるのではないだろうか。本当に大切なものは私たちの身近にあると思うのだ。

人と人とのつながり

景気が良いときは誰もが自信にあふれ強気だ。まるで自分の腕一本で世の中の流れまで変えているような錯覚を起こす。しかし、景気が悪くなったり、世の中の状況が自分たちに不利になって苦しい状態になると、その人の底力がよくわかる。どんなに不景気でも、忙しい人、より発展していく人は必ずいる。そういう人に共通しているのは、何かに人より長けたものを持っているということと、魅力的な人ということだ。コミュニケーション能力にも長けて、お金のつながりだけでない人と人とのつながりを築いている。

日本のカイロ界も狭い業界の中で敵対するのではなく、小さな見解の違いは当たり前のことだと我慢して、自己主張ばかりするのではなく協力し合って業界を盛り立てていかないと、自分で自分の首を絞めることになる。いくらライバルを潰しても業界全体が衰退していけば、結局自分にも悪影響が出てくる。井の中の蛙にならないように広い見識と心を持って欲しい。

そのためにも利害関係ではなく、人と人とのつながりで集まるフィロソフィー・ナイトに参加することから始めてみてはどうだろう。すべてのカイロプラクターが心と視野を広げ、エゴを捨て去り一つにならないといけない時期に来ているのではないだろうか。一人でも多くの方に年末お会いできることを楽しみにしている。

徒手医学会第9回学術大会浜松

投稿日:2007年11月11日


カイロジャーナル60号(07.11.11発行)より

第2回 肩の障害・インピンジメント症候群 2

投稿日:2007年11月11日

肩の障害・インピンジメント症候群 2


CJ60号2007/11/11より

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榊原直樹, DC, DACBSP®, ICSSD, CSCS
Cleveland Chiropractic College卒

スポーツ医学&カイロプラクティック研究所

ブログ:スポーツドクターSのざっくばらん
スポーツ・カイロプラクティック学位(DACBSP)

ケリー・ダンブロジオ PTが3度目来日

投稿日:2007年11月11日


カイロジャーナル60号(2007.11.11発行)より

アーノルド・シュワルツェネッガー知事、カイロ法支持

投稿日:2007年11月11日


カイロジャーナル60号(2007.11.11発行)より

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