《37回》敵を作るより仲間を作ろうカイロプラクティックジャーナル

  《37回》敵を作るより仲間を作ろう

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岡井健DCのI Love Chiropractic ! 《37回》敵を作るより仲間を作ろう2017.07.18

マイプラクティスで熱弁する岡井健

色々な考え方あってこそ世界は面白い
カイロジャーナル89号 (2017.6.19発行)より

皆さんお元気ですか? 日本はそろそろ梅雨の時期でしょうか? 私が暮らすカリフォルニアは逆に乾季で6月から8月は雨が全く降りません。嫌になるほど天気が良いです。私もカリフォルニア生活が30年近くになり、人間性もカリフォルニアの気候の様にカラッとしてきました。

私はアメリカ人?

気候は人間の気分に大きな影響を与えるのだそうです。雨や曇りの日が多いシアトルは鬱病や自殺が多いという話は有名ですし、南米人は陽気で音楽とサッカーがあれば生きていけると言われています。

そこで「日本の国民性はどうか?」というと几帳面で完璧主義という印象です。私の患者さんの中には日本からアメリカに来たばかりだという人も少なくありません。その方々の戸惑いや不満を聞くことも私の仕事です。決まって聞くのは、荷物の配達や電話会社や電力会社の人が約束の時間通りに来ないというものです。

「知ってますか? 電車が時間通りにやってくるのは世界でも日本ぐらいのものですよ。世界から見れば日本が変わっているんですよね。アメリカも昔に比べれば随分マシになったんですよ。」と慰めます。そんなアメリカに不慣れな方々も1年もすれば、すっかりこちらの感覚に慣れていきます。何事にもきっちりしているところは日本の良いところかもしれませんが、それをよその国で他人に求めるのは無理があります。良い悪いという問題ではなく、他の国の人から見れば違和感を覚えるのです。

人はそれぞれ自分がスタンダードだと思っているので、違う文化や国の人の行動が異様に思えるのです。まさにお互い様です。私の母に言わせると私はアメリカ人らしいです。私はただアメリカと日本の良いとこ取りをして楽に生きているだけです。きっと日本の業界でも私の良いとこ取りの生き方や考え方に戸惑う方もいるかもしれませんが、私はこのような考えを持った人間がいた方が少しは風通しがよくなるのではないかと勝手に思っています。

行き過ぎた完璧主義

日本には特有の素晴らしい文化や価値感があります。アメリカに永く住むと日本の強さや弱さは、日本で暮らす人以上に客観的に見て取れます。日本人は勤勉で優秀で親切で良いところの方が多いと思いますが、一点だけ私が嫌いな点があります。日本社会には少々行き過ぎた完璧主義があり、自分の価値観を相手に同様に求め過ぎるところです。そして、その自分の常識の範疇に当てはまらない出る杭は打つところです。マイペースのB型人間の私にはとても窮屈なのです。

もっと大らかに自分にも他人にも甘くなって肩の力を抜いて生きればいいのにと思ってしまうのです。胃潰瘍や胃がんは日本人特有の病気だと知っていますか? アメリカでは胃カメラ検査など滅多にないのです。その代り太り過ぎで心臓病がやたらと多いです。どっちもどっちですね。

一番良いのは日本人の様に食生活を気遣い、アメリカ人の様に自分に甘く、他人にも甘く生きることと思って実践しています。しかし自分の考えをしっかり持って、堂々と意見を口にして生きることは日本では受け入れられないと母にはいつも叱られます。だから私なりに日本では気を使っているつもりなのですが、きっと十分ではないでしょう。

人間関係とは実に興味深いもので相手が同じ人でも自分の気持ちや状況が変わると好ましい人になったり、疎ましい人になったりします。変わったのは自分であっても、相手が変わったと思うのです。これは誰にでも言えることです。日本の業界で一時期はとても親しくしていた方々と疎遠になり、避けられることもあります。私は今も昔も同じスタンスで来るものは拒まないし、それぞれの事情も理解して相手の立場を認めているのですが、相手にとっては私が会いたくない好ましくない人になってしまっているのでしょう。

私は人に厳しいことを言っているつもりはないのですが、その人のためになると思うときははっきり意見を言うことがあります。私は愛情を持って言っているつもりですが、相手がその言葉を受け取る準備ができていなければ、煙たい存在となってしまいます。でも、本当にその人のことを思えば、表面だけつくろって甘言を並べるよりは愛があると思うのです。いつの日かその人の心に私の本意が届けばいいと思うのです。

価値観が違っても

自分の常識や価値観に合わない人を好ましくないと思うのは世界共通だと思うのですが、日本ではその傾向が少し強くて相手に求めるスタンダードも高過ぎます。そのせいで人間関係で疲弊しているように思えてなりません。自分の考えに合わない人を厳しく責めて敵を作るより、少々考えが違ってもお互いの立場を理解して存在意義を認識して仲間としてやっていく方が楽しいし、業界も発展すると思います。色々な考えや生き方があって世界は面白くなっているのです。それを認めない所には争いが起こります。

人が真面目に一生懸命に取り組んでいるのにそれを知ろうともせず、認めない人は自分も他から認められることはないのです。お互いを尊重しもっと大らかに認め合える業界になってほしいものです。敵を作るより、仲間を作りましょう。少なくとも皆さんが大好きなカイロプラクティックは、そんな大らかな国で発見され育まれて来たのですから。

岡井 健D.C.(おかい・たけし)
1964年7月4日東京都生まれ。福岡市出身。
福岡西陵高校を卒業
1984年ボストンに語学留学
マサチューセッツ州立大学
ロサンジェルス・カレッジ・オブ・カイロプラクティック(LACC)卒
1992年カリフォルニア州開業試験を合格
1991年より1995年まで上村DCのクリニックでアソシエート・ドクターとして勤務
1995年サンフランシスコのサンマテオにて開業
2001年にはシリコンバレーのサンノゼにもクリニックを開業
サンフランシスコ・ラジオ毎日での健康相談や地方紙でのコラム連載
趣味:ゴルフ、料理、S.F.Giants応援
「Dr. Okai Chiropractic Clinic」
「The Chiropractic Club」

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