《36回》基本から学べることカイロプラクティックジャーナル

  《36回》基本から学べること

カイロプラクティック、オステオパシー、手技療法の最新情報、セミナー案内、関連書籍・DVDの販売

カイロジャーナル TEL.03-3434-4236 〒105-0013 東京都港区浜松町1-2-13江口ビル別館

岡井健DCのI Love Chiropractic ! 《36回》基本から学べること2017.05.20

初心に戻ると大切な何かが見えてくる
カイロジャーナル88号 (2017.2.19発行)より

日本の皆さんお元気でしょうか? 2017年のスタートはいかがでしょう。この一年が皆さんにとって素晴らしい飛躍の年となることを願っています。昨年の12月で私がロサンゼルスのカイロプラクティック大学を卒業して25年になりました。今年は26年目に入るわけですが、時の経つ早さに驚かされます。この25年間私なりに一生懸命走り続けてきましたが、この節目にこれから先の25年の展望に思いを馳せてみたりしてワクワクしながら楽しんでいます。

テクニックを伝える

そんな展望の中で後進にどのようにカイロプラクティック・テクニックを伝えていくかという課題があります。今まで多くの方にテクニックを教えてきましたが、私が思うよりも苦労している方がほとんどです。自分がテクニックを習得したときには苦労はしたものの、もう少し習得が早かったように思うのです。もちろんレベルは今に比べたらもっと低いものでしたが、一年もすれば一応フルスパインを問題なくアジャストできるようになっていました。そう思って気づいたことがありました。

私は今まで常に今の自分のベストのテクニックを一生懸命に伝えようとしていたのかもしれません。私が多くの患者を治療して徐々に改良していったテクニックはそれだけの経験と技術があるからこそ可能になる部分もあるのです。いくら自分が今できる最高のアジャストメント・テクニックを伝えようと思っても、受け取る相手にとっては難しいところもあるのではなかろうかと思ったのです。

アジャストを学び始めた頃は背骨がわずかにポキッと動いただけでもとても嬉しかったことを思い出しました。今では「そんなものアジャストのうちに入らないな」と思うようなものでもこの世の頂点にいるような喜びを感じたのでした。そして、その嬉しさからどんどんテクニックの練習にのめりこんでいったのです。そのうち、フルスパインをどうにかアジャストが出来るようになると学校の中ではトップクラスだと自負し、有頂天になっていたのですからお恥ずかしい話です。でも、だからこそカイロにより熱意をもって取り組み続けることができたのではないでしょうか。

もしも今、あの頃の私が学生として私のところに学びに来たらどう思うだろうかと考えてみました。きっと自信満々で生意気で鼻っ柱が強い様子が随分と滑稽なことでしょう。でも熱意も誰にも負けないものを持っているので、それをどうやって上手く伸ばしてあげられるかと考えると思います。なんだかんだ言ってもやる気のある人を見ると手を貸してあげたくなるのが人情というものです。

感覚を覚えること

ポキッとわずかに骨が動くだけでも有頂天になるぐらいの学生を指導するには、それこそ入門的な骨をまず動かせるようになるというレベルを意識して、その感覚を覚えてもらうのが先決でしょう。自動車教習所で初心者にいきなりレーシング・サーキットでのA級ライセンスの運転技術を伝授しても上手くできるわけではないのです。まずハンドルを正しく握って、適正なスピードで曲がったり車をコントロールしたりできるのが最初のステップであるのと同じで、骨に正しくコンタクトして正しい方向に動かすための最も基本的で簡単な方法を指導するべきです。

最初からベテランのように軽いタッチと必要最小限の力で素早くアジャストなんてできるわけはないのです。練習と経験を積み重ねて初めてその域に達することができるのです。

後進の指導に活かす

そのように思い始めて、自分でも初心者に教えるべきメソッドを考えながら患者のアジャストをしていると不思議な感覚が蘇ってきました。言葉で表すのは難しいかもしれませんが、基本に戻って考え直し、丁寧に一つひとつの作業や動作といったもの行っているうちにかえってアジャストの切れが良くなってきたのです。これには反省しました。スポーツと同じで、基本を大切にして練習していないと知らない間にフォームが乱れたり調子が悪くなったりするものです。あの帝王と呼ばれたプロゴルファーのジャック・ニコラウスでさえ、全盛期でも毎年シーズン前にはコーチについてクラブの握り方から細かく基本をチェックしたそうです。

DCになって25年だとか言っている場合ではありません。自分自身が基本を大切にしてそこから多くの学びを得ることで、後進の指導にそれを活かすことができるのだと思います。これからの25年は自分自身の向上も含め、後進の倫理、知識、技術、心の向上のお役に立ち、業界に一人でも元気で優秀なカイロプラクターを増やしたいと願っています。そのためにもまずは基本から大切なことを学びたいですね。

お問い合わせ:カイロジャーナル

住所〒105-0013 東京都港区浜松町1-2-13 江口ビル別館6F
TEL03-3434-4236
FAX03-3434-3745
E-mailbook@sci-news.co.jp
facebook公式ページへのリンク

長期連載中の記事

過去の連載記事