マニュアル・メディスン研究会25周年の歩み 伊澤勝典 | カイロジャーナル

  マニュアル・メディスン研究会25周年の歩み 伊澤勝典

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マニュアル・メディスン研究会25周年の歩み 伊澤勝典

日本独自の徒手医学への道
専門家や会員の協力が支え!
カイロジャーナル87号 (2016.10.15発行)より

マニュアルメディスン研究会は1990年から活動を始め、今年で25周年を迎えることができました。また、研究会誌の発行も続いており、ついに100号を発刊することができました。学術的な活動をはじめ、研修会活動、研究活動など、各分野の専門家や会員の方々のご協力をいただき、徒手療法の発展に寄与してきた通称MM研究会のこれまでの歩みを振り返ってみたいと思います。

マニュアルメディスン(MM)とは何でしょうか? 欧米では、薬や手術だけに頼らない医療をめざした代替療法と呼ばれる分野があり、オステオパシーやカイロプラクティックが有名です。研究会発足当初はオステやカイロも今ほど発展しておらず情報も足りていないなか、学ぶにも閉鎖的な環境があったように思います。そのような状況のなか、日本でも手技で健康を快復させる分野の発展を願って発足したのがMM(徒手医学)研究会でした。アメリカからDCの称号を得て帰国された大場弘先生が中心になって発足当初は非常に多くの先生たちが参加され、その熱気は後の日本カイロ徒手医学会の設立に大きく寄与したことは間違いありません。

これまでの研究会活動は、学術的な大会をはじめとして大小さまざまな研修会活動を行ってきました。数あるこれまでの研修会の中から記念碑的なイベントをいくつか紹介しましょう。

96年3月、横浜ランドマークタワーにてシカゴ・オステオパシー医科大学教授Daniel T. Davison DOをお招きして、筋肉エネルギー法(マッスルエナジー)の研修会が行われ、非常に多くの業界関係者にご参加頂きました。99年7月には、品川区きゅりあんにて平衡神経医学の権威、檜學先生(元京都大学教授)をお招きして、「脊柱側弯症と体平衡」と題してご講演をして頂きました。その後、MM研究会誌にて「ハイヒールの平衡生理;支持反応との連関」、「頸とバランス;運動姿勢をつくる」、「むち打ち症によるめまいの仕組み」などの貴重な寄稿論文を通して6年間にわたる指導を仰ぐこととなりました。故福田精先生から受け継がれた平衡神経医学の日本独自の研究成果が、マニュアルメディスンの機能神経学に注入された画期的な出来事でした。05年7月には大阪KDDビルにおいて、アジアで初めてDr. Carrickの機能神経学を修めた韓国ソウルの医師Son Won Lee MDの来日講演を開催しました。その後、数年にわたり来日してご指導を仰ぐことになり、機能神経学はもちろんのこと、アプライドキネジオロジーの臨床的なメソッドの情報が提供されました。

MM研究会では日本の徒手療法の世界において欠けていたアカデミックな領域において、非常に多くの先生方の御協力のもとに調査・研究という学問を導入してきた実績があります。元木更津高専教授の大藤晃義先生や東京工業大学の三宅美博先生にご協力をいただき、調査研究活動が行われ、会員自らも研究活動に参加することができ、その成果を学会等の発表につなげることができたのは、会員の先生たちの大きな財産となったことでしょう。

業界の常識、固定概念に囚われず養われてきたMMの活動は様々な業界外の先生たちとの交流を通して、多くの臨床家に影響を与えてきました。代表の大場弘先生は、カイロの専門家ですが、カイロとオステを統合した徒手医学療法をつくることを使命と感じ、学術的にも臨床的にもパイオニアとして活躍してきました。現在MM研究会では、大場弘先生による臨床の集大成をまとめた記念講座が来年まで開催されています。また、アメリカより池田奨DC/DACNBをお招きし、アメリカでの臨床体験に基づく実践的な機能神経学を学ぶ機会を設けております。

MM研究会25周年と研究会誌100号という節目を迎え、今後の活動はMM研究会を長年サポートしてきた伊澤勝典が代表に加わり、活動を引き継ぐことになりました。混沌としている徒手療法の世界で舶来の技術に大きな影響を受けている業界ではありますが、今後も「日本独自の徒手医学の確立」という大きなテーマを掲げ、徒手療法の垣根を乗り越え、交流を積極的に図りながらマニュアルメディスン研究会の活動に邁進していきます。皆様のご参加お待ちしております。

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