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  日本製AOテーブルが完成!

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日本製AOテーブルが完成!

細部まで工夫
日本のAOカイロプラクティック普及に大きな一歩!
カイロジャーナル86号 (2016.6.17発行)より

アトラスオーソゴナル(AO)・カイロプラクティックに必須のAOテーブルの日本製品「LOTUS(ロータス)」が開発され、販売が開始される。AOの日本での第一人者の井上裕之DCの全面的な指南により、カイロの機器開発会社、レイアンドカンパニーが製作した。

アトラスオーソゴナル・カイロプラクティック・テーブル LOTUS


井上DCは、2年前にアトラスオーソゴニスト育成講座を開講し、日本で本物のAOを普及することに努めている。この講座は、AO創始者のロイ・スウェットDCが正式に認めているもので、修了者は、米国の上部頸椎解剖実習への参加や矯正器具購入の資格が与えられる。育成講座は現在3期目を迎え、実際にAOの臨床が十分可能なまでに力をつけた受講生も育ってきた。

しかし、これまでは日本製のAOテーブルがなかったので、日本のカイロプラクターが購入する際は米国製のAOテーブルを個人輸入する必要があり、手続きなどの難題があった。今後は育成講座を修了できれば、正規にテーブル購入が可能となった。

新製品「ロータス」は、全面的に日本で使いやすい仕様となっている。ベッド部分がオリジナルの米国製品に比べて5センチ低く、患者さんとカイロプラクター双方にとって使いやすい作りとなっている。また、テーブルを分割できるので、間口の狭いオフィスでも問題なく搬入できる。実際の性能に関わるスタイラス(アジャスト時に接触する棒針部分)にも独自の工夫を凝らされた。

井上DCは「このテーブルの完成で、日本のどこにいてもAOカイロを受けることが夢ではなくなった。自分はしっかりとAOの知識と技術を受講者に伝え、よいネットワークを構築していきたい」と抱負を語った。


日本製AOテーブルの開発
株式会社レイアンドカンパニー 開発担当 見片将平

オリジナルとの主な相違点

2012年3月に当社でのAOテーブル設計開発が決まり、私がその業務を行うことになりました。最初に行ったのが、アトラス・オーソゴナル・カイロプラクティックの真髄を知るために、使用されている部品の計測を行い、機構を理解し、設計図を完成させる事でした(この時はまだアメリカから部品を輸入し、国内で組立作業を行う予定でした)。

設計図

まず、インチ計測したものを基に、センチ部品とインチ部品を組み合わせてのAOテーブルの作成が可能かどうかの検証をしました。その結果、合体させた場合の不具合や、日本の薬事法上の問題も生じる可能性があることがわかったため、全て国内生産するという方針が決定しました。

そのため、インチ設計図をセンチ設計図に描き直す必要があり、日本の規格に合致させるため、細部にわたる設計の変更が要求事項として浮上しました。一つ目のオリジナルテーブルとの相違点は「インチ設計」に対し「センチ設計」という点です。

エアーシリンダー方式

次に、スタイラス(棒針)へのアプローチ方法に着目しました。オリジナルでは「マグネット方式」が使用されていました。当社では、より安定性が得られるように「単動型エアーシリンダー方式」を採用致しました。「単動型エアーシリンダー方式」により、計測結果の数値の振れが小さくなり、より、安定した力を発揮できるようになりました。これが2つ目の相違点です。

スタイラス(棒針)


角度盤の制御

3つ目のオリジナルAOテーブルとの違いは「角度盤の制御」です。角度を調整する際、アジャスティング部全体をスムーズに移動でき、止める部分でしっかりと止まるようにするため「エアーディスク・ブレーキ」を設計しました。これにより、アジャスティング部全体のグラつきを抑え、より正確に「単動型エアーシリンダー」からの力を患部へ打ち込むことが可能となりました。

分割可能

4つ目の違いが、テーブルの分割が出来るという事です。オリジナルテーブルは大きなテーブルですので、どうしても日本の家屋に入れる際、その大きさが問題でした。その問題を解消したいと思い、当社のAOテーブルは5分割出来るようになっています。エレベーターに乗せて納品が出来るように設計しましたので、日本の家屋にはこちらの方式が合っていると思います。

試作品完成

こうして、試行錯誤を繰り返しながら、最初の一台目の試作機が完成致しました。昨年6月には東京で「AOの世界」講演会が開催され、AOジャパンの井上裕之代表と北川勇介事務局長が、AOの歴史や治療方法の講演を行い、私は新しいAOテーブルの紹介をさせていだきました。

参加者の先生方や患者様には実際に見て触れていただいたのですが、好意的なご意見、ご感想をたくさんいただけたので、大変うれしかったのを覚えております。

さらなる改善

次に、利便性向上のため、AOテーブル試作機の改善の工程に入りました。実際に井上先生にテーブルを使用していただいた中で、改善が必要な部分の設計変更です。

その中でも一番問題だったのがベッド部の高さに関しての改善でした、当初、ベッドの高さは70センチ以上ありました。ベッド下に駆動の機構を入れているため、どうしてもその分の高さが必要になっていました。駆動部分を損なわずにベッドの高さを60センチに変更するため、井上先生と何度も意見を交わしました。必要な部分を厳選して残すことで、ついに高さを60センチまで下げることに成功し、ご年配の方や小さなお子様にもテーブルの上での治療を行いやすくなったと思います。

最後に、私にとってロータスの開発は、井上DC、そしてAOカイロとの出会いでした。始めはAOカイロの知識の深さと技術力の高さに驚き、果たして私に「ご満足いただけるAOテーブルを開発できるのか…」と、不安にもなりました。

しかし、井上DCは私が行き詰まってしまった時も親切丁寧に教えてくださいました。先生の経験からの視点と、私の設計からの視点の意見が対立する事もありましたが、それも一つひとつ協力して解決し、完成にまで辿り着けたのは良い思い出となっています。

読者の先生方には完成しましたAOテーブル、ロータスをぜひ見ていただけばと思います。ご注文に関しては、初回のロットを除き、受注生産となりますので、2~3カ月の納品期間をいただいております。

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