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カイロプラクティックとナチュロパシーで充実の統合医療

米国シアトルでクリニック経営
シンポジウム講師 髙倉昌宏氏インタビュー
カイロジャーナル85号 (2016.2.18発行)より

国際キネシオテーピング協会の公認講師や理事を務めてきた髙倉昌宏氏(米国在住)は、昨年11月キネシオテーピング協会国際シンポジウムのため来日し、ワークショップ講師と通訳を務めた。ナチュロパスとして、シアトルで2つのクリニックを経営する髙倉氏は、カイロプラクター、鍼灸師の資格も持ち、様々な治療法を駆使して臨床にあたっている。キネシオテープも重要な治療手段であり、これまでの講師経験と臨床で培った知識をまとめた『手技キネシオテーピング法』(加瀬建造監修/科学新聞社刊)は、シンポジウムに合わせて出版された。キネシオテープとの出会いやナチュロパスの臨床について髙倉氏に伺った。

キネシオテーピング協会国際シンポジウム

本出版に向けて準備

――髙倉先生は、様々な治療術を習得、実践されていますが、キネシオテープとの出会いは何かきっかけがあったのですか。

(髙倉)『医道の日本』(月刊誌)の日本のカイロプラクティック事情が紹介された号の中で、キネシオテープの特集があり、その記事を読んで、初めてキネシオテープを知りました。直感的に、この技術は治療のプラスになると思い、アメリカにある国際キネシオテーピング協会の開催するセミナーに参加しました。その後講師になるまで継続して勉強しました。

加瀬建造会長には、2005年のインストラクター対象講習会で初めてお会いしました。やがて会長の助手のような立場で海外セミナーに同行するようになり、アメリカを始め、イタリア、ドイツなどにも行きました。

――今回出版した本は、セミナーで教えられている内容も含まれているのですか。

そうですね。テープの貼り方やテストなどの基本的な内容はセミナーで教えていることと共通しています。特に組織移動テスト、検査、見立てなど、私自身が臨床で重要視している項目を中心に、整形外科検査法なども詳しく載せています。

引き続き、ナチュロパスを題材にした本の出版に向けて、現在準備をしています。この本は、英語で書いていますが、ハーブ療法、水療法、筋膜リリースなど、今回の『手技キネシオテーピング法』の内容を含め、治療法と手順をより重点的に扱っています。

1人の患者に1時間

――先生はナチュロパスとして開業し、大学にも勤められているのですが、ナチュロパスについて簡単に説明していただけますか。

ナチュロパスは全米の17州で一般家庭医としてのライセンスが認められ、地位が確立されている資格です。私の住むワシントン州では、薬や注射の処方が可能ですし、手技、ホメオパシー、ハーブを用いた治療を提供できます。

ナチュロパスの資格だけでもマニピュレーションを提供することは可能ですが、私はさらに深く学んでから治療に導入しいと考えました。それで、ナチュロパス取得後、ナショナル大学でDCを取得しました。同様に公認の鍼灸学校に行き、鍼灸師の免許も取りました。

現在、クリニックでは1人の患者に1時間ぐらいかけて診療しています。以前は1時間に3~5人ぐらいを診ていたのですが、一人ひとりにじっくり向き合って最良の治療を提供したいと思うようになりました。

オフィスで治療する髙倉昌宏氏
――クリニックで学生指導もしているのですか。

免許取得後すぐの新人をレジデンシーという形で受け入れ、指導しています。他に学生インターンも来ています。自分が良き指導者に恵まれなかったという悔いを生かして、学校で習うことと臨床のギャップを埋める場を提供したいと思っています。

ナチュロパスの学校では、手技、ホメオパシー、ハーブ、薬を治療の4本柱として学びます。診療上いろいろな治療の選択肢があるので、個々の患者に合った最善の治療を提供していけることがナチュロパスの魅力でもありますが、その分、広く浅くなりやすいという欠点もあります。

治療の流れ崩さない

――それだけ広範囲の技術と知識を身につけるのは大変でしょうね。

そうですね。実際、学生の中には、どの治療法を用いるべきか分からなくなって悩んでしまうケースがよくあります。そんな時には、まず、レッドフラッグ(禁忌)を確認する。次に自分ができる治療で対応可能か判断し、許容を超えているなら専門医を紹介する。この流れを崩さないよう助言しています。先ほどお話した、執筆中のナチュロパス対象の本は、そういった総合的な診断と治療技術を含めた内容になる予定です。

――クリニックでの臨床と学生指導、大学での講義とお忙しくしていらっしゃいますが、今年はキネシオテーピング協会が講師としてお迎えして来日セミナーを開催する計画もありますね。これからは本やセミナーを通して、知識や技術の普及に貢献いただければと思います。

今後も個々の患者に一番合った治療法を追求し提供してきたいと考えています。安全で、効果の得られる治療法があるなら、その国の法律に抵触しない限り、普及していくべきです。もちろん、可能な限り自分がそういった役割も担って行けたらと思っています。

髙倉昌宏(たかくら・まさひろ)
ナチュロパス・ND、カイロプラクター・DC、公認鍼灸師・Lac バスティーユ大学客員教授。一般家庭医として米国シアトルで、マサ統合医療診療所、シアトル自然治癒クリニックを経営。国際キネシオテーピング協会の理事を昨年まで務め、加瀬建造会長とともに世界各地で普及活動に努めた。
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