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  スポーツカイロプラクティックの普及 第3回

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スポーツカイロプラクティックの普及 第3回

東京五輪に向け、進展できるか?
カイロジャーナル85号 (2016.2.18発行)より


スポーツイベントでアスリートに施術する伊佐氏

2016年はブラジルでリオデジャネイロ・オリンピックが開催される年です。多くのアスリートにとってオリンピックは競技人生の中でも最も高い目標だと思います。私たちスポーツカイロプラクターが関わっている選手たちが夏の本番はもちろん、オリンピック選考会からベストの状態で試合に挑める様に日々の臨床のレベルを上げていく事が大切ですね。なかなか選手を施術でベストの状態に持っていくのは難しいです。

カイロの五輪への道

スポーツカイロプラクターのオリンピックへの道はどうかといいますと、リオ五輪にはカイロプラクターが参加できる事がほぼ決まっていて(「ほぼ」というのはお国柄100%と思っていても簡単に変わるらしいので完全に決定するまでは全く分からないらしいので)14年後半から選考が始まっています。国際スポーツカイロプラクティック連盟(FICS)がリオ五輪実行委員会に候補者推薦リストを提出し、当初の予定では15年12月には選考が終了する予定でした。しかし、この原稿を書いている1月半ばの時点でも未だ決定に至っていません。

ブラジルではカイロプラクティックが法制化されていないようですし、カイロプラクターと理学療法士の間で話がまとまらないなどの問題ありました。さらに、五輪実行委員会が用意したボランティア申込書は一般のボランティアと同じ申込書で、カイロプラクターとして申し込めなかったため、判断基準が無かったのか審査の進展はずっとありませんでした。

少しでもその様な状況を打開するために11月にFICSから自己採点方式のアンケートが渡されました。学位、資格、臨床経験、スポーツカイロプラクターとしての経験、語学力など日頃のクリニックでの臨床だけでは絶対に点数が高くならないと思われる項目内容でした。それをもとに五輪実行委員会による選考が行われ、1月中には決まると言われています。私も様々なスポーツに関わり国際大会から日本選手権など国内外の大きな大会を経験し、選考されるかもしれない基準に近づいてきたので応募していますが、去年の12月から毎日返事待ちです。

日本もがんばろう

20年のオリンピックは日本開催なので、今回のオリンピックでカイロ分野から一人でも多くの日本人が代表や実行委員会の一員として関われたら、20年にカイロプラクターが関われるチャンスが少しでも高くなるのではないかと期待しています。例え選考から漏れても、世界中から選ばれたカイロプラクターがオリンピックで活躍すればカイロプラクターの評価も上がると思うのでカイロプラクティック界全体としても重要な年になりそうです。

16年のオリンピックに向けて日本のスポーツカイロプラクティック界が今からできることはありませんが、20年に向けてはまだまだ沢山できる事はあります。しかし去年一年の業界の活動を自分なりに振り返ると、残念ながら「進展なし」の一言だと思います。14年はFICSのスポーツカイロプラクティック・プログラムが初めて開催されスポーツカイロプラクティック界が大きく発展できるかと思われましたが、15年の半ばに「ICCSP認定基準の再決定」により起きた問題が半年経った今でも何も進展していない状況だからです。

東京オリンピックへ向けて個々の活動は増えてきており、団体または業界としてのまとまった活動も徐々に増えてはいますが、14年春に考えた活動計画と比べると進展していないという印象です。当然スポーツのイベントの場所、日程、活動参加条件などの問題がありますし、アポを取ってプレゼンをするというのは簡単にはいきませんが、もっと頑張っていかないと、未法制化のカイロプラクティックではオリンピックへの参加は厳しいのではないかと思います。大変ですが、僕ももっと頑張りますので業界全体で力を合わせてオリンピックを目指しましょう。

統合医療も視野に

最後に個人的な目標となりますが、今まで何人かで大会などで活動をする時はカイロプラクターの先生たちと行動するのが一般的でしたが、去年からは鍼灸師、柔道整復師、アスレチックトレーナー、ストレングス&コンディショニングトレーナーの方たちと一緒に仕事をする機会が増えてきました。カイロプラクティックの先生たちと意見交換をするのも楽しいですが、違うバックグラウンドの人たちと一緒のスポーツイベントで仕事をするのは新鮮で、そして非常にお互いに肯定的に仕事が出来るのに何故今まで機会が少なかったのだろうと思う程でした。

今後は自分でチームを選考できる事がありましたら、スポーツカイロプラクターはもちろんですが、他の分野の人たちとも一緒に小さい規模でよいので統合医療的なチームを作って活動したいと思っています。

最後に遅ればせながら、本年もよろしくお願いいたします。みなさん素晴らしい一年をお過ごし下さい。

伊佐 和敏D.C.(いさ・かずとし) 
イサ・スポーツ・カイロプラクティック(ISC)(千葉県浦安市)院長
FICSアジア代表
【資格】
カリフォルニア州開業免許
認定国際スポーツカイロプラクター
NATA公認アスレチックトレーナー
米国認定スポーツカイロプラクター
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