Passing the TORch 生命・人生に関わるカイロプラクティック 大陰幸生 最終回 | カイロジャーナル

  Passing the TORch 生命・人生に関わるカイロプラクティック 大陰幸生 最終回

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Passing the TORch 生命・人生に関わるカイロプラクティック 大陰幸生 最終回

第3回(最終回)カイロプラクティックの面白さ
カイロジャーナル85号 (2016.2.18発行)より

得られる経験限りなく 世界遺産級の価値あり

突然ですが最終回です! 今回は「カイロプラクティックの面白さ」について。哲学、科学、芸術の奥深さはもちろん、その歴史、世界中の魅力的な先輩や同志達との出会い、奇跡的な逸話の数々、人々の健康や人生に関わり直接感謝される仕事、ミッショントリップなど、その面白さには限りがありません。

個人的に、カイロプラクティックは人類史上最高のHealing Artであり、世界遺産や無形文化財に登録される価値があると思っています。しかし、特に日本のカイロプラクターとは話がかみ合わないことがあります。これは各人の価値観とともに「何をカイロプラクティックと教えられ、体験してきたか」からくるカイロプラクティックの定義の違いによるのでしょう。この連載では「哲学、科学、芸術」及び「サブラクセーション、アジャストメント、イネイト」という、ごく当たり前で深いレベルのカイロプラクティックについて述べます。

カイロプラクティックの哲学は理にかなっているので私は大好きですが、好き嫌いだけでなく、哲学不要論までよく聞きます。昔、アンチ巨人はあってもアンチロッテやアンチ大洋はありませんでした。関係者にとって、カイロプラクティック哲学はそれだけ大きな存在ということです。私は「身体を創った力が身体を治す」という当然の考えから入りましたが、学ぶほどに奥深く興味は尽きません。カイロプラクティック哲学は、ADIO(above-down inside-out)、身体の機能、教育、スピーチ、コミュニケーション、表現法、思考法、サブラクセーション、アジャストメント、生命や宇宙の真理に至るまで広く深く含んでいます。

アジャストメントはカイロプラクティックの醍醐味です。サブラクセーションを特定し、正確な方向に最適な力を手で加えて椎骨を動かし神経圧迫を取り除く。イネイトは身体を正常に機能させる。即効性と持続性があり、心身に影響を与え、人生さえも変えるほどの絶大な効果がある。名人のアジャストはまさに芸術! すごく分かりやすいですね。シンプルだけど簡単ではない! それだけに個人差も大きく、習得するまでに数年かかり、熟達には何千人、何万人と経験する必要がある。専門技術だから簡単ではないし、上達のために時間とお金とエネルギーを費やします。プロ野球の選手が140キロ以上のボールを投げたり打ったりできるまでにどの位かかるかを考えればわかりやすいでしょう。

野球なら打率三割で一流ですが、人の身体や人生に触れる我々はアジャスト成功率(けっして音が鳴ったとかいうレベルではありませんよ)九割以上は欲しいところです。解剖学、生理学、病理学などの基礎医学から、脊椎神経の専門家として神経学、脊椎解剖学、脊椎生体力学なども学ばなくては、怖くてアジャストなんてできませんよね。受験勉強的な暗記ではなく、実践で役立つ知識を知り、それを基礎としてさらに高度なことを学べることも楽しいです。

たくさんの素敵な出会いにも恵まれます。多くの恩師、切磋琢磨したクラスメイト、先輩後輩、仲間、教え子、クライアント、そして過去現在この世に存在する全ての人たちのお陰で今の自分があります。異国の地ではカイロプラクター同士というだけですぐに仲良くなれます。素晴らしいご縁に感謝です。

奇跡的な逸話にも興奮して聞き入りました。パスクワーリが若い頃にBJと喧嘩した話や、難病の幼子をアジャストで救い、その子が健やかに成長して結婚し、幸せな家庭を築いた話などは何十年とやっていたから語れます。ボビーは待合室で出会った二人が結婚した話や、五世代にわたってアジャストしている家族がいる話を。レジーは関節リウマチ炎の人の話をしてくれました。痛みは改善しても関節の変形は戻らない。もっと早くからカイロプラクティックを受けていれば、変形しなかっただろう。だから患者教育と啓蒙が大切なんだよと。

そう考えると、大人→子供→赤ちゃん→妊娠中→妊娠前からのケアが必要になってきます。大切な赤ちゃんや妊娠中の身体を預けてもらう。その信頼に全力で応えて結果を出す。カイロプラクターとして最もやり甲斐と幸せを感じることの一つです。

「『楽』と『楽しい』は同じ字だけど、ラクをしていると楽しくない。本気でやると楽じゃないけどけど、楽しいんだ」ということをセミナーで話します。深いレベルで人の役に立つには、それなりの勉強や練習など数年にわたる準備期間と学んだことを実際に使う行動が必要です。

今回の短期連載を通じて「本物のカイロプラクティック」とカイロプラクティック哲学に興味を持つカイロプラクターが増え、業界が盛り上がり、カイロの恩恵を受けられる人が増えるきっかけになれば幸いです。最後までお読みいただきありがとうございました。

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