第20回 日常生活における姿勢習慣の問題点 3 | カイロジャーナル

  第20回 日常生活における姿勢習慣の問題点 3

カイロプラクティック、オステオパシー、手技療法の最新情報、セミナー案内、関連書籍・DVDの販売

カイロジャーナル TEL.03-3434-4236 〒105-0013 東京都港区浜松町1-2-13江口ビル別館

いい姿勢でいこう 第20回 日常生活における姿勢習慣の問題点 32015.08.20

shisei_img2_20080229

第20回 日常生活における姿勢習慣の問題点 3
カイロジャーナル80号(2014.6.22発行)より

先日、長年の腰痛を抱えている方が来院しました。うつ伏せに寝てもらうと、ジーンズの尻ポケットの部分が、見事に財布の形にすり切れていました。かれこれ20年も尻ポケットに財布を入れ続けてきたということです。この尻ポケットに財布を入れる習慣は男性に多いのですが、クセになっている方が結構います。

そこで、今回は尻ポケットに財布を入れる習慣がサブラクセーションの原因になってしまうことを解説したいと思います。

アジャストも台無しに

今回の話を頭に置いていただく事で、役立つ人がきっと皆様の周りにいると思います。

私は、自分で背骨や骨盤を歪める姿勢習慣を改善しない限り、素晴らしいアジャストを何度受けても台無しだと考えています。特に、尻のポケットに財布を入れて日常生活を送っていては、背骨は必ず歪みます。つまりサブラクセーションが生じてしまうのです。

どの先生にみてもらっても改善しなかった腰痛が、尻ポケットに財布を入れるのを止めただけでみるみる良くなったという話があるくらいです。サブラクセーション防止のために即効で止めていただくべき習慣だといえるでしょう。

ところが、この習慣が背骨の歪みにつながることを多くの人が知りません。せっかくのアジャストを、この習慣のために台無しにされないように指導する必要があることを痛感します。

模型を使って説明

この習慣が、どれほど骨盤と背骨を歪めてしまうかを理解するのは簡単です。

骨盤が付いている脊椎模型を使って、尻ポケットにあたる部分に財布を置いてみれば分かります(写真1)。

ポケットの部分が、腸骨のあたりになります。この状態で座ってみてください。明らかに入れていない側より、圧迫感を感じるはずです(写真2)。SOTブロックを片側にだけ入れているようなものです。

写真1

写真1
写真2

写真2

確かに、柔らかい座面だと気にならないかもしれませんが、だからといって入れ続けていいわけではありません。

特に、骨盤が後ろに傾いた猫背姿勢で座ると、広範囲にわたって財布が腸骨を突き上げることになります。これを長年続けて骨盤が歪まないわけがないのです。素晴らしいアジャストも、台無しになってしまうということがお分かりいただけるでしょう。

神経への悪影響

骨盤を歪めるだけではありません。この習慣が坐骨神経にも影響します。仮に坐骨神経痛が右下肢に出ている人がいたとします。その人が右の尻ポケットに財布を入れて歩くとしましょう。

財布が当たる殿部の奥には坐骨神経が通っています。財布を入れた側の殿部は、一歩歩くたびに微妙ながら財布から刺激を受けます。一歩一歩はわずかですが、それが10分も15分も続いたらどうでしょう。

刺激を受ける部分を、殿部ではなく頭に置き換えれば分かります。もし、目の前に立っている人があなたの頭を、わずかな力であっても叩き続けたら(刺激し続けたら)不快に決まってます。

もう、いい加減にしてくれませんか! と怒りたくなるでしょう。

それと同じことが財布と坐骨神経の間で起きるのです。つまり、そもそも坐骨神経痛の上に神経を刺激すれば、まさに「神経を逆なでする」事態になるのです。

対策としては、尻ポケットにはハンカチ程度のものしか入れないようにする。財布や携帯はバッグか前ポケットに入れる。どうしても尻ポケットに入れなくてはならないのであれば、入れっぱなしにしないようにすることです。

せっかくのアジャストメントが台無しにならないよう、座った時も骨盤をフラットに保ちサブラクセーションが起きにくい状態を保っていきましょう。

facebook公式ページへのリンク

長期連載中の記事

過去の連載記事