第14回 どうして姿勢の良い人と悪い人の差が生じてしまうのか・姿勢改善の具体的方策 | カイロプラクティックジャーナル

  第14回 どうして姿勢の良い人と悪い人の差が生じてしまうのか・姿勢改善の具体的方策

カイロプラクティック、オステオパシー、手技療法の最新情報、セミナー案内、関連書籍・DVDの販売

カイロジャーナル TEL.03-3434-4236 〒105-0013 東京都港区浜松町1-2-13江口ビル別館

いい姿勢でいこう 第14回 どうして姿勢の良い人と悪い人の差が生じてしまうのか・姿勢改善の具体的方策2015.08.14

第14回 どうして姿勢の良い人と悪い人の差が生じてしまうのか・姿勢改善の具体的方策
カイロジャーナル74号(2012.6.26発行)より

最近、姿勢について立て続けに雑誌の取材を受けたり、小、中学校から講演を依頼される機会が増えています。今後、「健康」の面からも姿勢に目を向けなければならない時期に差し掛かっていると感じる今日この頃です。

今回は、どうして姿勢の「良い人」と「悪い人」の「差」が生じるのかという、素朴な疑問について解説したいと思います。この内容を理解していただければ、姿勢の指導をしてゆく上で、とても役立つ知識を身につけたことになると思います。

遺伝や病気で骨自体が変形していたり、圧迫骨折や外傷などの場合を別にすると、姿勢の良い人と悪い人の差が生じてしまうのには、二つの理由があると思っています。

一つ目は「良い姿勢を取りやすい体か、取りにくい体か」です。

二つ目が「良い姿勢を取る意識があるかないか」です。

その理由について、一つずつ解説してみましょう。

1.良い姿勢を取りやすい体か、取りにくい体か

良い姿勢を取りにくい人は、良い姿勢を続けることに苦痛を感じます。逆に、良い姿勢を取りやすい人は、その姿勢を続けることに苦痛を感じません。つまり、この「苦痛感」が姿勢の維持に関係していると言えます。そこで苦痛感の有無が生じる理由について考えてみます。

●幼少期からの習慣

以前、とても姿勢の良い女性と話す機会がありました。姿勢の良さを褒めると、その方の母親と祖母が茶道の師範で、小さい頃からとてもうるさく注意される環境で育てられた、と話してくれました。この方は、背中を丸めているほうが苦しくなるそうです。このように、幼少期から親や先生に良い姿勢を習慣づけられた人は苦痛感を感じない人です。

●体の問題

次に、その人の体が良い姿勢を取りやすい体か、それとも取りにくい体かということがあります。長年にわたって丸まった姿勢を取ってきた人は「丸まるクセ」がついています。左右でアンバランスな姿勢を取り続ければ「左右非対称」な体になります。そして簡単に取れないのがクセです。この体に染みついたクセのせいで丸まったり、左右アンバランスな体になってしまうのです。わかりやすく例えるなら、丸めておいたポスターと同じ状態です。

次に、背骨関節の柔軟性の問題です。私たちの日常生活は、背中を後ろに反らす機会がほとんどないため、背骨の関節が反らしにくく(伸びにくく)なってきます。その結果、背骨関節が丸まったまま固まってしまうのです。前回このコーナーで紹介した「伸びない猫背」タイプです。このタイプは少しずつ柔軟性をつけて、背骨関節が反れる(伸びる)ようにする必要があります。

●環境の問題

机・イス・枕などの高さ、キーボード・マウス・モニターの位置、仕事、家事、趣味など、環境によって良い姿勢が取りにくい人がいます。例えば、机や椅子の高さが合っていなければ、良い姿勢を維持できません。キーボードやマウスが体から離れれば離れるほど、上体が前傾になったり、重たい腕や頭を筋肉で支えることになります。

次に、仕事や趣味でどうしても体を歪めた姿勢を取らざるを得ない場合があります。その体勢を長年続けていれば、やはり背骨を歪め姿勢が悪くなります。以前、ベテランの歯科医の先生に真っ直ぐ立ってもらったら、体が大きく右に傾いていたケースがありました。それは仕事上、患者の口内を覗き込む姿勢が原因だったのです。

では、実際に良い姿勢を取りにくい人が取りやすくなるための方策について解説します。

まず、普段から肩を引くようにする。左右のバランスの悪い姿勢に注意する。さらに姿勢改善に必要なストレッチなどを継続することで、良い姿勢を取ることに対する苦痛感を解消していくのです。

次に、良い姿勢を取り続けるためには環境の整備も必要です。机・イス・枕の高さ、パソコンの位置などを調整しなければ、せっかくストレッチを繰り返しても台無しになってしまうからです。とはいうものの、仕事上どうしても変えられない場合などは、条件の悪さを自覚し、ストレッチの頻度を増やすようにしてください。

2.良い姿勢を取る意識があるかないか

良い姿勢を取る意識のない人の姿勢が良くなることはありません。無意識に良い姿勢が取れる日は来ないのです。もし、無意識に良い姿勢が取れる人がいるとすれば、それは先ほど触れた、幼少期から親や先生に良い姿勢を習慣づけられた人(良い姿勢が染みついている人)だけです。

では、どうすれば意識できるようになるか、と言いますと、一つは「自分の姿勢を知る」ことです。真横と前後から、パソコンに熱中している感じで座っている時と、信号待ちで立っている感じの写真を携帯電話などで撮ってもらってください。恐らく、座っている時の姿勢は反省すべき点があるはずです。

もう一つは「良い姿勢の効果を知り、悪い姿勢の弊害を知る」ことです。姿勢がもたらすメリット、デメリットをしっかりと理解することで、良い姿勢を取るための意識づけにつながるからです。

このように、姿勢の良い人と悪い人の差が生じてしまう理由が、「苦痛感」と「意識」に深く関係しているのです。サブラクセーションをアジャストすることは、とても大切なことですが、そもそも「姿勢」が原因でサブラクセーションをつくらないようにするために、今回の内容を役立てていただけたら幸いです。

碓田 拓磨D.C.(うすだ たくま)
1967年 長野県生まれ
1992年3月 早稲田大学社会科学部卒業
1992年4月 (株)リクルート入社
2001年3月 米国アイオワ州パーマーカイロプラクティック大学卒業
2002年2月 虎ノ門カイロプラクティック院開業
2005年4月 早稲田大学オープンカレッジ「姿勢と健康」講師
2010年 一般社団法人日本姿勢教育協会理事
「健康な人はなぜ姿勢がいいのか」(主婦の友社)
「即効1分間キャットレッチ 肩こり・腰痛 こんなにラクになるなんて(青春出版)
テレビ出演
となりの子育て(NHK教育)
世界一受けたい授業(日本テレビ)
ホンマでっか!?TV(フジテレビ)
あさイチ(NHK)
はなまるマーケット(TBSテレビ)
首都圏ネットワーク(NHK)
あげるテレビ(フジテレビ)

facebook公式ページへのリンク

長期連載中の記事

過去の連載記事