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いい姿勢でいこう 第2回2015.08.02

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第2回
カイロジャーナル62号(2008.7.14発行)より

六本木ヒルズ

人体は「柱」1本で建っている高層ビルみたいなもの。その柱が歪んでいたら・・・。

前回は「悪い姿勢はどうしていけないのか」という話を「3つの大きな理由」という観点から解説しました。今回は姿勢の大切さを語る上での「前提になっていること」について話します。この前提があるから、私は人に対して一切の迷いなく「姿勢は大切だ」と言い切れるのです。

前提① 姿勢が大切なのは、背骨が大切だからである

私が姿勢の大切さを訴えている背景には、姿勢が大切なのは、つまるところ背骨が大切だからということなのです。私が言うまでもなく、カイロプラクターの皆さんであれば、いかに背骨が大切かは周知の通りです。背骨が姿勢をつくり、姿勢によって背骨が影響を受ける。姿勢と背骨は表裏一体と言ってもいいでしょう。

つまり、姿勢に問題があったら、背骨へも大きな影響があるということです。大切なことなのでもう一度繰り返しておきます。姿勢が大切なのは、背骨が大切だからです。

前提② 人間の体は柱が1本しかない高層ビルみたいなものである

六本木ヒルズのビルの重さを支えているのは何でしょうか。外壁でしょうか。それとも窓ガラスでしょうか。もちろん、ビルの重さを支えているのは「柱」です。そこで、柱が1本しか使われていない六本木ヒルズを想像してみてください。外壁と窓ガラスを全部外したら、真ん中に立っている柱1本で各フロアの床を支えている状態です。

その1本しかない柱が曲がっていたら、ビルが建つでしょうか。仮に曲がった柱で無理やり高層ビルを建てたとします。でもそんなビルでは、ちょっとした地震で外壁や窓ガラスにヒビが入ってしまうでしょう。

私たちの体重を支えられるのは、重さをかけてもつぶれない「骨」だけです。皮膚や筋肉や内臓などは重さをかけられたらつぶれてしまいます。筋肉は体重を支えるための「補助」はできますが、重さを受け止めることはできないのです。上半身の重さを受け止めてくれる「唯一の柱」それが背骨です。「人間の体は柱が1本しかない高層ビルみたいなものなのである」という理由が、おわかりいただけましたでしょうか。

前提③ 人間の体は痛みたくて痛むのではない

われわれが「痛み」を感じるとき、それは「痛むだけの理由がある」のです。もし、われわれの体が理由もなく痛むような意地悪な体だったとしたら、すり傷や切り傷が勝手に治ったりするでしょうか。一般的には自然治癒力と呼びますが、本来われわれの体は「健康」に向かわせようという力(イネイト・インテリジェンス)を持っているのです。もし、人間の体が不健康に向かわせようという力を持っていたら、人類はとっくに絶滅していたはずです。つまり、私たちの体が「痛んでいる」としたら、それは「痛まなくてはいけない理由がある」のです。肩凝りなら、肩の筋肉は「凝りたくて凝っているのではない」ということであり、椎間板ヘルニアなら、椎間板は「飛び出したくて飛び出るのではない」ということです。その原因を無視して「痛みだけを黙らせましょう」という発想は、根本的改善どころか、さらにひどい状況をつくりかねないということです。もし、腰痛の原因が「姿勢の悪さ」にあるのだとしたら、体は痛むことで「姿勢の悪さ」をどうにかしてほしいと訴えているということです。意味もなく痛んでいるのではない=やむを得ず痛んでいるのです。

以上、私が「姿勢の大切さ」を訴える上での拠り所についてお話ししました。ただし、皆さんがこの連載を通して姿勢に関心を持っていただいたとしても、この文章を読んだだけで姿勢が良くなることはありません。どんなに素晴らしい歯磨きの方法を知っていても、それだけで歯を磨いたことにならないのと同じことです。

この連載や私の授業では、実際に姿勢を取るのは「自分自身である」ということを強調しています。他力本願が通用しない分、いい姿勢にするのも自分。悪い姿勢にするのも自分です。そこが他人の姿勢を改善させることの難しさでもあるのですが、姿勢を良くすることで、どれほど健康上の問題が減らせることでしょうか。また、姿勢を改善させないことにはどうにもならない健康上の問題がどれだけ多いことでしょうか。姿勢が「すべて」を解決するわけではないですが、姿勢が悪くては、解決するものも解決しないことがあるのです。

改めて、姿勢の大切さを感じていただけたら幸いです。

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