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  筋線維に痛覚線維があるわけではない

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痛み学NOTE <第32回>筋線維に痛覚線維があるわけではない2012.12.05

カイロジャーナル75号 (2012.11.4発行)より

侵害刺激を受け取る神経線維はAδ線維とC線維である。この神経線維の受容器は熱刺激や化学物質などにも反応する。前述したように、筋肉の筋線維に痛覚線維があるわけではない。

例えば、ギックリ腰になったとしよう。ギクッとなる瞬間に背部の筋が傷害される。多くは前屈位で物を持ち上げたりする時に、腰方形筋などが傷害される。だから側屈も起こる。こうして筋線維が傷害されると、発痛物質が遊離する。それを痛覚線維の受容器が受け取ることで興奮する。結果、痛みが起こる。筋の攣縮もみられる。この痛覚線維は筋線維を包む結合組織や筋腱接合部、細動脈周辺組織にある。毛細血管には痛覚線維はない、とされている。だから、一般的には筋線維自体に痛みは起こらない。

例外的な筋線維の痛みに横紋筋融解症がある。事故や負傷などの外傷的要因や、脱水、薬剤投与などの非外傷的要因によって発生する疾患で、筋肉痛が起こる。血液生化学検査では、赤い筋肉由来のタンパク質であるミオグロビンが上昇し、筋肉収縮のエネルギー代謝に関与する筋原酵素(CK、CPK)が著しく上昇する。これらは診断上での所見とされるが、CPKやミオグロビンの上昇は運動後の筋肉や外傷にもみられるので、CPKなどの単独の評価は決定的なものではないとされている。とにかく筋線維自体の痛みは、特別のケースを除いては起こらないのである。


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