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カイロジャーナル66号

66号(09.10.16発行)
3カ月連続「夢の祭り」
PAAC国際セミナー国内講師3氏が持ち味発揮
加茂淳Drインタビュー

3カ月連続「夢の祭り」
11月東京12月大阪1月ラスベガス
「It’s CHIRO! 2009」フィナーレカイロ事業開始40周年の節目の年を「It’s CHIRO! 2009」と銘打って様々な事業を行って盛り上げてきたが、それも残すところあと2カ月余りとなった。出版物はまだまだ製作中で出揃ってはいないが、イベントは最後の山場を迎える。11月の東京、12月の大阪と続くカイロフェスティバル、1月のラスベガス・ツアーと3ヶ月連続の「夢の祭り」である。世間では、プロ野球のクライマックス・シリーズが関心を集めているが、カイロ界ではぜひ科学新聞社が贈るこのクライマックス・シリーズに、プロ野球並みの関心を寄せて欲しい。それぞれの臨場感をぜひ味わって欲しい。きっと何かを感じてもらえると思う。事業開始20周年、30周年とそれなりの記念事業を行ってきた。さて40周年は何を、と考え始めたのが昨年の夏頃であった。その時点では、1年かけて記念事業をしようとは思っていなかったが、ただこの2、3年、日本のカイロ界に往年の元気が感じられなかったことが気がかりだったので、何か元気が出る事業をやろうと思った。答えは簡単に出た。「よし、お祭りをやろう!」それからすぐさまこの案を、カイロプラクティック徒手医学会の学術大会やわが社のセミナーなどによく顔を見せる気心の知れた方々に話し、1年間の協力をお願いした。皆、快く承諾してくれたが、私が断りにくい雰囲気を醸し出していたのかもしれない。とは言え、あっと言う間に実行委員会ができ上がった。そして、具体的な計画に入った。まず時期は、ということになるが、会場はメンバーのほぼ全員が大井町駅前の「きゅりあん」(品川区立総合区民会館)をイメージしていた。そうなると、抽選会の時期から自ずと開催は11月と決まった。そして抽選会当日。朝9時から始まる抽選会に、メンバー、社員、さらには近所に住む知人にまで声をかけ、大挙して臨んだ。見事メンバーの一人、それも会場を最も安く借りられる品川区民が引き当ててくれたお陰で、こうして案内することができているが、10人近い人間がチャレンジして、やっと、という感じだった。取れなかったらどうしよう、という心配だけはなくなった。引き当ててくれた品川区民には、今でも頭が上がらない。会場が決まれば次は講師陣である。私が入社してからお付き合いさせていただいた方々、一人ひとりとのエピソードを思い起こし、リストアップさせていただいた。われながら素晴らしい顔ぶれだと思う。今さらながらに、カイロ界の方々とお付き合いできたことを誇りに思う。そして、まだ終わったわけではないが、進んで実行委員になってくれた仲間に、心からお礼を言いたい。次に決まったのがラスベガス。東京の会場が確保できてホッとしていた直後に、パーカーセミナークラブ・ジャパンが行われた。そこに参加していたソウルナイトなどで顔見知りの連中に、「一度、一緒に行こうよ!」と誘ってみた。皆、乗り気になった。その時点でまだ2009も間に合う時期だったが、1年間貯金して2010に行こう、ということになった。これもあっと言う間の出来事だった。私も4年前のパーカーセミナーに参加して、それまでのカイロ観がガラリと変わった経験を持つ。そのときの感動をもっともっとたくさんの人に味わって欲しい、と思って誘ってみた好感触から、満を持して今回ツアーの募集をすることにした。ラスベガスでは岡井DCをはじめ、海外で活躍する数多くの日本人DCに会えるだろう。ただ単に展示ブースを見て回るだけでなく、ロイド・テーブル社の社長(DC)からカイロの歴史を聞く機会や、Dr.シュレットの小セミナーもセットされている。帰路ロサンゼルスで1日滞在を延ばせば、吉田美和DCのオフィス見学や小セミナーを受ける手配もできている。最後が大阪である。東京から半年ほど遅れての企画だったが、イメージはある程度固まっていた。東京とは趣を変えて、というのがコンセプトだったが、こちらも見事当を得た陣容となった。東京、大阪を通し、これほどカイロプラクターが一堂に会し、それぞれの持ち味を発揮していただけるイベントは、国内ではそうそうないと思う。主催者が言うセリフではないが、見逃す手はない。当たり前の話だが、私はすべてに参加する。それも主催者としてではなく、できれば一参加者として参加できないものかと思うほど、楽しみにしている。三者三様、皆さんもどれか一つと言わずに参加してみてはいかがだろう。絶対に何かを得ることができると思う。何かを得たり感じたりしなければ、その先は見えてこないと思う。

PAAC国際セミナー国内講師3氏が持ち味発揮
パシフィック・アジア・カイロプラクティック協会(PAAC)恒例の国際セミナーが、シルバーウィーク中の9月20日、21日の両日、池袋のトロポリタンプラザビル・オフィスタワーで行われた。過去に海外から名だたるカイロプラクターらを招き開催してきた国際セミナーだが、ここ2、3年は国内に目を向け、カイロプラクターに限定せず独自の理論を展開する医師など、幅広い視野に立って講師を招いている。今年は、本紙前々号「本の紹介」欄でも取り上げた『トリガーポイントブロックで腰痛は治る!』の著者、石川県小松市で開業する加茂淳氏(医師)と、紙連載やセミナー等で「スポーツ・カイロプラクティック」をテーマに活動を展開する榊原直樹氏(DC、DACBSP)の2人。これに同協会会長の長谷川浩一氏が加わり、会員に幅広い知識を身に付けてもらおう、という狙いがうかがえる布陣であった。加茂氏は初日午前中の2時間を雑談形式で「現在の整形外科的診断の問題点とMPS(筋筋膜性疼痛症候群)について」、午後からは長谷川氏がPAACの専売特許とも言えるSOTの「カテゴリー2、3複合タイプの鑑別診断とアプローチ」、そして2日目は午前、午後を通して榊原氏が「スポーツ障害の傾向と対策」と、それぞれが得意のテーマで持ち味を十分発揮しての講義であった。シルバーウィーク中とあって、例年よりは参加者が若干少なかったが、演者との距離が近く、親しみのある雰囲気の中でのセミナーであった。

加茂淳Drインタビュー
痛みを合理的に考える
脳に介入するのが治療シルバーウィーク中に開催された今年のPAAC国際セミナーに招かれ、久しぶりに東京を訪れた加茂淳先生に、講演後のひととき、ひっきりなしに来院する患者さんたちとどう向き合っているのかなど、その治療理念を伺った。――先生は、腰痛などの痛みの治療に対して、トリガーポイントブロックという一般の整形外科のアプローチとは全く違った方法で治療を行われています。どのようにしてその方法に行き着いたのでしょうか。痛みとは何なんだろうということです。手術で治る人もいるし、治らない人もいっぱいいます。難民がいっぱいいるんです。僕のところで治る人も多いし、カイロで治る人も多いでしょう。そういうことを踏まえて、トータルで「いったい痛みとは何なんだ」と合理的に考える必要があります。プラセボっていうのは凄いんですよ、人に「これが焼き火箸だ」と信じ込ませて皮膚に接触すると、本当に火傷ができる。それくらい威力があるんです。人間の脳、認知っていうのはそういうものなんですよ。だからどんな方法でも効くんです。中でも手術は一番プラセボ効果があって治ります。画像見せられて、これを治すって言われて大々的な治療をするわけですから。しかしオランダで行われた研究では、手術した人としない人を継続的にモニターしたら、2年後には同じだったという結果でした。だから、手術でよくなるとは言えないわけですよ。私のとっている方法は、生理学的な知見から痛みの本質を捉えた治療をするということです。――痛みの機序とはどういうものでしょうか。それは『慢性痛はどこまで解明されたか』(菅原努、中井 吉英著)、『痛みを知る』(熊澤 孝朗著)などで勉強してください(笑)。私の著書『トリガーポイントブロックで腰痛は治る!』にも書いてありますよ。よくある勘違いにヘルニアで麻痺が起こるというのがありますが、麻痺と痛みとは別なことです。麻痺は電気信号が流れない状態、痛みやしびれは過剰に電気信号が送られている状態で、全く逆です。ヘルニアで本当に麻痺が起こるのなら、身体障害者になってしまってもおかしくないじゃないですか。しかしそんなことは起こりません。ヘルニアで筋力低下するのは、麻痺ではなくて痛みと、動かさないことによる筋力弱化によるものです。――では、腰痛の痛みや筋力弱化などは、すべて筋肉の治療で治せるのでしょうか。それほどシンプルなんでしょうか。人間の痛みはほとんど筋肉からの信号で、その機序は基本的に腰でも脚でも頭でも、身体中どこも同じです。簡単に言うと、何かの治療をして治るのはプラセボ効果と筋肉の緊張が取れたということの2つです。鍼でもカイロでも、トリガーポイントブロックでも手術でも。どんな治療でも一緒のことが起こっているんですよ。最終的には人間の脳が関係しているんですよ。脳が認知して痛みを感じるんだから、結局脳にいかに介入してやるかってことです。慢性痛は脳のコンピュータが変化してくるから、抗鬱薬や認知行動療法を使ったりしないといけなくなるんですね。慢性化するとなかなか難しくなります。だからその前に治してしまうことがとても大切です。――ますますのご活躍とさらなる情報発信に期待しております。本日はお忙しいところありがとうございました。

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